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平成29年 司法試験 短答式 刑法 第1問 解説

問題

次の【見解】に関する後記1から5までの各【記述】のうち,誤っているものはどれか。【見 解】間接正犯については,被利用者の行為時に実行の着手を認めるべきである。【記 述】
  1. ①【見解】は,実行行為時と実行の着手時期が一致することを要しないとする考え方と矛盾しない。
  2. ②【見解】に対しては,利用者にとって偶然の事情で実行の着手時期を決することになり不合理であると批判できる。
  3. ③【見解】は,離隔犯において到達時に実行の着手を認める考え方と矛盾しない。
  4. ④【見解】に対しては,責任無能力者を利用する場合には,責任無能力者に規範意識の障害がないというだけで,直ちに結果発生の切迫した危険があるとはいえないと批判できる。正解
  5. ⑤【見解】は,自然的に観察して結果発生に向けた直接の原因となる行為を重視する考え方と矛盾しない。

解説

要点
間接正犯の着手時期論では、利用者行為時説と被利用者行為時説の対立軸を理解し、各説への典型的批判がどちら向きのものかを正確に区別できるようにする。

結論

選択肢4が誤り。責任無能力者利用型で「規範意識の障害がないだけでは切迫した危険がない」という批判は、利用者の行為時点に早期に着手を認める立場(利用者行為時説)に向けられるものであり、被利用者の行為時に着手を認める本問【見解】への批判としては筋が通らない。

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出典:法務省「平成29年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。