平成28年 司法試験 短答式 憲法 第1問ア 解説
問題
私人間における人権保障に関する次のアからウまでの各記述について,判例の趣旨に照らして,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
ア.企業者は,雇用の自由を有するから,労働者の思想,信条を理由として雇入れを拒んでも当然に違法ということはできないが,労働者の採否決定に当たり,その思想,信条を調査し,労働者に関連事項の申告を求めることまでは許されない。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
三菱樹脂事件判決は、企業者は法律その他による特別の制限がない限り雇入れの自由を有し、思想・信条を理由とする雇入れ拒否も当然に違法とはいえず、採否決定に当たり思想・信条を調査し関連事項の申告を求めることも法律上禁止された違法行為とはいえないとした。私人間の人権保障は、憲法規定を直接適用するのではなく民法の一般条項を介して調整される(間接適用説として説明されるのが一般的)。
結論
選択肢2が正しい。判例(三菱樹脂事件)は、企業者が労働者の採否決定に当たり思想・信条を調査し、これに関する事項の申告を求めることも、法律上禁止された違法行為とすべき理由はないとしている。本記述は前半(雇入れ拒否が当然に違法とはいえない)は正しいが、後半(調査・申告要求が許されない)が判例に反する。
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出典:法務省「平成28年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
