平成28年 司法試験 短答式 刑法 第9問 解説
問題
正当防衛及び緊急避難に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。
- ①国家的法益を防衛するための正当防衛が成立する余地はない。
- ②相手方から急迫不正の侵害を受け,第三者の所有物を用いて相手方に反撃し,同所有物を損壊した場合において,その行為が器物損壊罪の構成要件に該当するとき,その行為につき緊急避難が成立する余地はない。
- ③相手方から急迫不正の侵害を受け,これに逆上して相手方に反撃を加えた場合,正当防衛が成立する余地はない。
- ④相手方から急迫不正の侵害を受け,相手方に反撃を加えた場合,その侵害が相手方の過失に基づくものであれば,正当防衛が成立する余地はない。
- ⑤正当防衛が成立する行為に対しては,正当防衛が成立する余地はない。正解
解説
要点
正当防衛(刑法36条)は「急迫不正の侵害」に対してのみ成立し、正対不正の関係が必要。適法行為(正当防衛行為)は不正の侵害ではないため、それに対する反撃には正当防衛は成立しない。
結論
選択肢5が正しい。正当防衛(刑法36条)が成立するには相手方の行為が「急迫不正の侵害」であることが必要であり、正当防衛として適法とされる行為は「不正の侵害」に当たらないから、それに対して反撃しても正対不正の関係が成立せず、正当防衛は成立しない。
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出典:法務省「平成28年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
