平成27年 司法試験 短答式 民法 第35問 解説
問題
催告に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.被保佐人との間で不動産の売買契約を締結した者が,保佐人に対し,1か月以上の期間を定めて,その期間内にその売買契約を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をし,保佐人がその期間内に確答を発しなかった場合には,その売買契約を追認したものとみなされる。
イ.無権代理人がした売買契約について,その売買契約の相手方が,本人に対し,相当の期間を定めて,その期間内にその売買契約を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をし,本人がその期間内に確答をしなかった場合には,その売買契約を追認したものとみなされる。
ウ.債権者があらかじめ弁済の受領を拒んでいるときは,債務者は,弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば,債務不履行責任を免れる。
エ.債務不履行に基づく解除権が発生した場合,その相手方が,解除権を有する者に対し,相当の期間を定めて,その期間内に解除をするかどうかを確答すべき旨の催告をし,その期間内に解除の通知を受けなかったときは,解除権は,消滅する。
オ.遺贈義務者が,受遺者に対し,相当の期間を定めて,その期間内にその遺贈の承認又は放棄をすべき旨の催告をし,受遺者がその期間内に遺贈義務者に対してその意思を表示しなかった場合には,その遺贈を放棄したものとみなされる。
- ①ア イ
- ②ア エ
- ③イ オ正解
- ④ウ エ
- ⑤ウ オ
解説
要点
催告後に確答がない場合の効果は条文ごとに異なり、無権代理(114条)は「追認拒絶」擬制、遺贈(987条)は「承認」擬制、制限行為能力者の相手方催告(20条2項)は「追認」擬制、解除権の催告(547条)は解除権消滅となる。方向を逆に覚えないことが重要。
結論
誤っているのはイとオであり,選択肢3が正しい。無権代理の相手方による本人への催告(民法114条)は確答がなければ追認拒絶とみなされ,遺贈義務者の受遺者への催告(民法987条)は確答がなければ承認とみなされる。設問のイ(「追認したものとみなされる」)とオ(「放棄したものとみなされる」)は,いずれも擬制される効果の方向を逆にしており誤りである。
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出典:法務省「平成27年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
