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平成23年 司法試験 短答式 刑法 第15問 解説

問題

次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討し,正しいものを2個選びなさい。 1.甲は,人通りの多い路上で,不特定多数の通行人を勧誘して客を集めた上,近隣のビルの1室において,外部との出入りを制限した状態で,自らが雇用した男女に全裸で性行為を行わせ,それを6名の客に有料で観覧させて利益を得た。この場合,甲に公然わいせつ罪の共同正犯は成立しない。 2.甲は,自己の所有するパソコンからわいせつな画像データをサーバーに送信して記憶・蔵置させた上,不特定多数の者が,インターネットを経由して同わいせつ画像データをダウンロードして,パソコンの画面上に再生して閲覧することを可能にした。この場合,閲覧する者において,閲覧の際,画像データのダウンロード等の作業をする必要があったとしても,甲にわいせつ物公然陳列罪が成立する。 3.甲は,わいせつな映像が録画されたマスターDVDを所持していたが,甲には,同マスターDVD内に記録されたわいせつな映像を客の注文に応じて他のDVDに複写して販売する意図はあったものの,同マスターDVD自体を販売する意図はなかった。この場合,甲にわいせつ物販売目的所持罪は成立しない。 4.甲は,外国で販売する目的で,日本国内においてわいせつな写真を所持した。この場合,甲にわいせつ物販売目的所持罪が成立する。 5.甲は,わいせつな映像が録画されたDVDを販売する目的で雑誌に広告を出し,申し込んできた複数の客から代金の振込みを受け,宅配便で配送する手続を採ったが,配送するトラックが途中で事故を起こしたため,同DVDは,客に届かなかった。この場合,甲にわいせつ物販売罪は成立しない。 ※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
  1. ①1と2
  2. ②1と3
  3. ③1と4
  4. ④1と5
  5. ⑤2と3
  6. ⑥2と4
  7. ⑦2と5正解
  8. ⑧3と4
  9. ⑨3と5
  10. ⑩4と5

解説

要点
刑法175条(わいせつ物頒布等罪)は、公然わいせつ罪における「公然」性、電磁的記録の公然陳列、頒布(販売)目的所持における「目的」の解釈、既遂時期のいずれについても、条文の文言と趣旨(国内の性的秩序の維持)から実質的に判断する判例の姿勢を押さえること。

結論

正しいのは記述2と記述5であり、選択肢7が正解である。記述2はサイバー空間でのわいせつ物公然陳列罪の成立範囲について、記述5は頒布(販売)罪の既遂時期についての判例の立場を正確に反映している。

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出典:法務省「平成23年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。