令和7年 予備試験 短答式 刑事訴訟法 第15問ウ 解説
問題
次の【事例】について述べた後記アからオまでの【記述】のうち、正しいものには1を、誤っているものには2を選びなさい。ただし、判例がある場合には、それに照らして考えるものとする。【事例】被告人甲は、自宅において、同居の妻である被害者Vに対し、「殺してやる。」と言いながらその胸部を果物ナイフで刺突して殺害しようとしたが傷害を負わせたにとどまったという殺人未遂の事実について起訴された。検察官は、①犯行現場の実況見分調書、②Vによる被害再現状況を撮影した写真が添付された捜査報告書、③犯行現場で押収された果物ナイフ、④Vの怪我の状況を撮影した写真が添付された実況見分調書の証拠調べを請求するとともに、あらかじめ弁護人にこれらを閲覧する機会を与えた。弁護人は、①について同意、②及び④について不同意、③について証拠調べに異議がない旨の意見を述べ、裁判所は、①及び③を証拠として採用し、証拠調べを行った。その後、検察官の請求によりVの証人尋問が実施され、Vは、自宅にあった果物ナイフで甲から胸部を刺された被害状況やその際の甲・Vの位置関係について②の捜査報告書に添付された被害再現写真と同趣旨の内容を具体的に証言したが、犯行時の甲の発言については「よく覚えていない。」旨証言した。また、検察官の請求により、④を作成した警察官Xの証人尋問が実施された。【記述】
ウ.検察官は、被害状況に関するVの供述を明確にするため必要がある場合において、裁判長の許可を受けて、下線部②の捜査報告書に添付された被害再現写真をVに示すことができる。
- ①正しい正解
- ②誤っている
解説
要点
不同意で証拠採用されなかった書面・写真でも、証人の供述を明確にするために示す行為は刑訴規則199条の12に基づく尋問技術であり、裁判長の許可があれば可能で、これは証拠調べ請求とは別次元の問題である。
結論
選択肢1が正しい。検察官は、Vの被害状況に関する供述を明確にするために必要がある場合、裁判長の許可を受けて、②の捜査報告書に添付された被害再現写真をVに示すことができる。これは刑事訴訟規則199条の12が定める尋問技術の問題であり、②が証拠として不採用であることとは別の話である。
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出典:法務省「令和7年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
