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令和6年 予備試験 短答式 刑法 第12問 解説

問題

次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討した場合、正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。 ア.甲は、恐喝事件の被疑者としてAに逮捕状が発せられていると知りながら、Aが犯人ではないと信じてAを自宅にかくまったが、その後、Aが逮捕され、Aに対する有罪判決が確定した。この場合、Aが犯人蔵匿罪の「罪を犯した者」ではないと甲が誤信していたから、甲に同罪は成立しない。 イ.甲は、Aが窃盗事件の犯人であると知りながら、甲が所有する船舶にAを乗船させてかくまった。この場合、甲が窃盗罪の法定刑が罰金以上の刑であることを認識していなくても、甲に犯人蔵匿罪が成立する。 ウ.甲は、Aを被疑者とする覚醒剤取締法違反事件の参考人として警察官の取調べを受け、真実はAが覚醒剤を所持したことがなかったのに、それを警察官に隠してAが覚醒剤を所持していたとの虚偽の内容の供述をして、それを信じた警察官に同内容の供述調書を作成させ、同調書に署名押印した。この場合、甲が虚偽の供述調書を作成させた以上、甲に証拠偽造罪が成立する。 エ.甲は、Aを被疑者とする殺人未遂事件につき、Bが必要な知識を有する参考人として警察官の取調べを受ける可能性があることを察知し、知人宅にBをかくまった。この場合、Bが捜査段階における参考人であったとしても、甲に証拠隠滅罪が成立する。 オ.甲は、Aを被告人とする恐喝事件の公判に証人として出廷したBの証言後、Bに対し、同公判係属中、同証言をしたことに対して報復する旨の脅迫文言を記載した文書を郵送して閲読させた。この場合、Bが証言を終えているから、甲に証人威迫罪は成立しない。
  1. ①ア ウ
  2. ②ア オ
  3. ③イ ウ
  4. ④イ エ正解
  5. ⑤エ オ

解説

要点
犯人蔵匿・証拠隠滅・証人威迫の各罪は国家の刑事司法作用を保護法益とする。客体の範囲(捜査中の被疑者・人証たる参考人・証言を終えた者)と、故意として何の認識が必要か(犯人性の基礎事実の認識で足り、法定刑の法的評価の認識は不要)を、条文の文言と判例に即して整理することが要点である。

結論

正しいのは記述イとエであり、公式解答である選択肢4が妥当である。犯人蔵匿罪の故意としては客体が犯罪の嫌疑で捜査の対象となっている者であることの認識で足り、法定刑が罰金以上であるとの法的評価の認識は不要である。また証拠隠滅罪の「証拠」には参考人となるべき者も含まれる。ア・ウ・オはいずれも判例の結論と逆である。

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出典:法務省「令和6年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。