令和8年 司法試験 短答式 刑法 第1問ア 解説
問題
アからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し、正しい場合には1を、誤っている場合には2を選びなさい。
ア.甲は、路上でAの頭部を鉄パイプで複数回殴打し、これにより直ちに治療しなければ数時間後には死亡するほどの脳出血を伴う傷害をAに負わせ、倒れたまま動けないAを残して立ち去った。そこへ偶然通り掛かった事情を知らない乙が、Aの頭部を1回蹴り付け、Aは、上記傷害が悪化し、幾分か死期が早まって同傷害により死亡した。この場合、甲がAの頭部を上記鉄パイプで複数回殴打した行為とAの死亡との間には、因果関係が認められない。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
先行行為が致命傷を与えた場合、第三者の行為が介在して死期が早まったにとどまるときは、先行行為と死亡結果との間の因果関係は否定されない(大阪南港事件の判断枠組み)。
結論
記述アは誤りであり、正解は選択肢2である。甲の暴行によりAはそれ自体で数時間後には死亡するに至る致命的な傷害を負っており、乙の行為はその死期をいくらか早めたにすぎないから、判例の立場によれば甲の行為とAの死亡との間の因果関係は否定されない。
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出典:法務省「令和8年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
