令和7年 司法試験 短答式 民法 第31問 解説
問題
離婚に伴う財産分与等に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.裁判所が離婚請求を認容する判決をする場合には、申立てがあるときに限り、裁判所は、財産分与についての裁判をすることができる。
イ.裁判所は、財産分与の額及び方法を定めるに当たり、離婚した夫婦の一方が過当に負担していた婚姻費用の清算のための給付を考慮することができない。
ウ.離婚に伴う財産分与請求権は、協議又は審判によって具体的内容が確定する前であっても、債権者代位権の被保全債権とすることができる。
エ.書面によらない財産分与契約は、履行の終わった部分を除き、各当事者が解除をすることができる。
オ.離婚に伴う慰謝料として夫婦の一方が負担すべき損害賠償債務の額を超えた金額を支払う旨の合意は、当該損害賠償債務の額を超えない部分については、詐害行為取消権行使の対象とならない。
- ①ア ウ
- ②ア オ正解
- ③イ ウ
- ④イ エ
- ⑤エ オ
解説
要点
財産分与は人事訴訟法上「申立てにより」裁判がされる附帯処分であり、婚姻費用の清算・慰謝料的要素も考慮できる。財産分与請求権は協議・審判等による具体化前は被保全債権となりえず、財産分与・離婚慰謝料の合意は相当な範囲内であれば詐害行為取消しの対象とならない。
結論
正しいのは選択肢2(ア・オ)である。アは人事訴訟法32条1項が財産分与の裁判を当事者の申立てにかかる附帯処分と定めていること、オは離婚に伴う慰謝料の合意のうち慰謝料債務の額を超えない部分は詐害行為取消権の対象とならないとする判例(最判平成12年3月9日)の趣旨に沿うことから、いずれも正しい。
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出典:法務省「令和7年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
