令和3年 司法試験 短答式 憲法 第2問 解説
問題
憲法の明文で規定されていない権利・自由に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,正しいものには〇,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
ア.髪型の自由は,自己決定権として憲法第13条によって保障されるものである。それゆえ,非行を防止する目的で高校生らしい髪型を維持するよう求める校則の定めが,社会通念上不合理なものとはいえないとしても,これに反した生徒を退学させることは許されない。
イ.学籍番号,氏名,住所及び電話番号といった個人情報は,大学が個人識別等を行うための単純な情報である。それゆえ,このような個人情報については,プライバシーに係る情報として法的保護の対象とはならない。
ウ.指紋は,それ自体では個人の私生活や人格,思想,信条,良心等個人の内心に関する情報となるものではないが,何人も個人の私生活上の自由の一つとして,みだりに指紋の押なつを強制されない自由を有する。それゆえ,在留外国人の指紋押なつ制度は,国家機関が正当な理由なく指紋の押なつを強制するものであり,憲法第13条の趣旨に反し,許されない。
- ①ア○ イ○ ウ○
- ②ア○ イ○ ウ×
- ③ア○ イ× ウ○
- ④ア○ イ× ウ×
- ⑤ア× イ○ ウ○
- ⑥ア× イ○ ウ×
- ⑦ア× イ× ウ○
- ⑧ア× イ× ウ×正解
解説
要点
13条系の判例は「自由・利益の存在を認めること」と「その制約が違憲・違法になること」を区別する。指紋押捺・個人情報の判例は利益の存在を認めつつ比較衡量で合憲・適法とし、髪型の校則の判例はそもそも髪型の自由が13条で保障されるとは述べず、私立学校の裁量と校則の合理性から自主退学勧告を適法としている。
結論
ア・イ・ウはいずれも判例の趣旨に反する。アは判例が述べていない前提から判例と逆の結論を導き、イ・ウは判例が認めた利益の存在や合憲結論と逆の内容である。よって正解は選択肢8。
この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
無料で始める間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
出典:法務省「令和3年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
