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麹町中学内申書事件

最判昭和63年7月15日

調査書(内申書)への生徒の活動歴の記載は思想・信条そのものの記載ではなく、憲法19条に違反しないとした判例

憲法思想・良心の自由本試験で 5 問(短答 5・論文 0)

出題:司法H23・司法H26・司法R3・司法R7・予備H23

解説

事案

公立中学校(麹町中学)の生徒について、高等学校の入学者選抜の資料となる調査書(内申書)に、生徒の在学中の活動が記載された。記載されたのは、全共闘を名乗る活動、ビラまき、集会参加等である。

生徒側は、このような記載が自己の思想・信条を記載し、入学者選抜の資料に供するものであり、思想・良心の自由(憲法19条)を侵害すると主張した。

争点

  • 調査書(内申書)に生徒の政治的活動等の外部的行為を記載し、高等学校の入学者選抜の資料とすることが、憲法19条(思想・良心の自由)に違反するか

判旨

結論:憲法19条に違反しない。

判断は次の3点からなる。

  • 本件調査書の記載は、いずれも上告人の思想、信条そのものを記載したものでないことは明らかである。
  • 記載に係る外部的行為によっては、上告人の思想、信条を了知し得るものではない。
  • 上告人の思想、信条自体を高等学校の入学者選抜の資料に供したものとは到底解することができない。

答案上の規範は次の形になる。調査書等の公的記録への記載が19条に反するかは、

  • ①思想・信条そのものを記載したか
  • ②記載された外部的行為から思想・信条を了知し得るか
  • ③思想・信条自体を評価・選抜の資料に供したか

によって判断する。

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