最判昭和63年5月20日
共有者の一部から共有物の占有使用を承認された第三者に対し、他の共有者は当然には明渡しを請求できない
出題:司法H27・司法R1・予備H23
- 裁判所
- 最高裁判所第二小法廷
- 事件番号
- 昭和62(オ)53 診療所明渡請求事件
- 裁判
- 判決・棄却
- 判例集
- 集民 第154号71頁
- 参照法条
- 民法249条,民法252条
判示事項・裁判要旨
裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)
判示事項
共有者の一部の者から共有物の占有使用を承認された第三者に対するその余の共有者からの明渡請求の可否
裁判要旨
共有者の一部の者から共有物を占有使用することを承認された第三者に対して、その余の共有者は、当然には、共有物の明渡しを請求することができない。
解説
事案
Xは、亡Aの相続人として、本件建物を持分4分の1の割合で共有していた。Yは、本件建物のその余の共有者である他の相続人らとの間で本件建物の使用貸借契約を結び、本件建物を使用していた。そこで、Yの使用を承認していないXが、Yに対し本件建物(診療所)の明渡しを求めた。
原審はXの明渡請求を認めなかった。Xが上告したところ、最高裁は上告を棄却した。
争点
- 共有者の一部の者から、共有者の協議に基づかずに共有物の占有使用を承認された第三者に対し、承認しなかった共有者は明渡しを請求できるか
- 承認の原因が共有物の管理に属する事項か処分に属する事項かで結論が異なるか
判旨
結論:上告棄却。Xは、Yに対し当然には本件建物の明渡しを請求できない。
規範
- 共有者の一部の者から、共有者の協議に基づかないで共有物の占有使用を承認された第三者は、承認しなかった共有者に対し、共有物を排他的に占有する権原を主張することはできない。
- しかし、現にする占有が、これを承認した共有者の持分に基づくものと認められる限度で、共有物を占有使用する権原を有する。
- したがって、承認しなかった共有者は、その第三者に対して当然には共有物の明渡しを請求できない。
- この結論は、第三者の占有使用を承認した原因が、共有物の管理・処分のいずれに属する事項であっても異ならない。
判決文から
「共有者の一部の者から共有者の協議に基づかないで共有物を占有使用することを承認された第三者は、その者の占有使用を承認しなかつた共有者に対して共有物を排他的に占有する権原を主張することはできない」
第三者は排他的占有権原までは主張できないという限界
「現にする占有がこれを承認した共有者の持分に基づくものと認められる限度で共有物を占有使用する権原を有する」
承認した共有者の持分を根拠に占有権原を認めた核心部分
「第三者の占有使用を承認した原因が共有物の管理又は処分のいずれに属する事項であるかによつて結論を異にするものではない」
管理・処分の区別は結論に影響しないことの明示
この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。
