里道用途廃止事件
里道の近隣居住者でも、用途廃止で生活に著しい支障が生ずる特段の事情がなければ取消訴訟の原告適格はないとした事例
出題:司法H29・予備R7
- 裁判所
- 最高裁判所第三小法廷
- 事件番号
- 昭和62(行ツ)49 認定外道路用途廃止処分取消
- 裁判
- 判決・棄却
- 判例集
- 集民 第152号247頁
- 参照法条
- 行政事件訴訟法9条,国有財産法3条2項2号,建設省所管国有財産取扱規則17条
判示事項・裁判要旨
裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)
判示事項
里道の近くに居住する者が当該里道の用途廃止処分の取消しを求めるにつき原告適格を有しないとされた事例
裁判要旨
里道の近くに居住し、その通行による利便を享受することができる者であつても、当該里道の用途廃止により各方面への交通が妨げられるなどその生活に著しい支障が生ずるような特段の事情があるといえないときは、右用途廃止処分の取消しを求めるにつき原告適格を有しない。
解説
事案
国有財産である里道(建設省所管の認定外道路)について、用途廃止処分がされた。この里道の近くに住み、通行による利便を受けていた上告人が、用途廃止処分の取消しを求めて訴えを起こした。
原審(東京高裁)は、本件里道が上告人に個別的具体的な利益をもたらしているとはいえず、用途廃止によって上告人の生活に著しい支障が生ずるという特段の事情も認められないとした。そのうえで、上告人には原告適格がないとして、訴えを不適法とした。
上告人は、訴えの却下は憲法32条(裁判を受ける権利)に違反するなどと主張して上告した。
争点
- 里道の近くに住み、その通行の利便を受けている者が、里道の用途廃止処分の取消しを求める原告適格(行政事件訴訟法9条)を持つか
- 原告適格がないとして訴えを却下することが憲法32条に違反するか
判旨
上告棄却(原告適格なし・訴え却下を維持)。
規範:里道の近くに住み、その通行による利便を受けられる者であっても、それだけでは原告適格は認められない。原告適格が認められるのは、次のような特段の事情がある場合に限られる。
- 里道がその者に個別的具体的な利益をもたらしていること
- 用途廃止により各方面への交通が妨げられるなど、その者の生活に著しい支障が生ずること
結論:本件ではこの特段の事情は認められず、上告人に原告適格はない。また、原告適格がないとして訴えを却下しても憲法32条には違反しない(最大判昭和35年12月7日の趣旨)。
判決文から
「本件里道が上告人に個別的具体的な利益をもたらしていて、その用途廃止により上告人の生活に著しい支障が生ずるという特段の事情は認められず」
原告適格を肯定するための判断枠組みを示す部分
「本件訴えを却下したからといつて憲法三二条に違反するものでないことは」
原告適格否定による却下と裁判を受ける権利の関係
この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。
