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参議院議員定数不均衡訴訟

最大判昭和58年4月27日

参院地方区の最大較差1対5.26・逆転現象を、参議院の特殊性と国会の広い裁量を理由に合憲とした

憲法国会法の下の平等参政権・国務請求権本試験で 4 問(短答 4・論文 0)

出題:司法H22・司法R3

裁判所
最高裁判所大法廷
事件番号
昭和54(行ツ)65 選挙無効
裁判
判決・棄却
判例集
民集 第37巻3号345頁
参照法条
憲法14条1項,憲法15条1ないし3項,憲法43条1項,憲法44条但書,公職選挙法(昭和57年法律第81号による改正前のもの)14条,公職選挙法(昭和57年法律第81号による改正前のもの)別表第2

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

公職選挙法(昭和五七年法律第八一号による改正前のもの)一四条、同法別表第二による選挙区及び議員定数の定めの合憲性

裁判要旨

公職選挙法(昭和五七年法律第八一号による改正前のもの)一四条、同法別表第二による選挙区及び議員定数の定めは、昭和五二年七月一〇日の参議院議員選挙当時、憲法一四条一項、一五条一ないし三項、四三条一項、四四条但し書に違反するに至つていたものとはいえない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

昭和52年7月10日施行の参議院議員選挙について、選挙人らが、地方選出議員の定数配分を定めた公職選挙法14条・別表第2(本件参議院議員定数配分規定)は違憲であるとして、選挙無効を求めた。

  • 本件規定は、参議院議員選挙法の別表をほぼそのまま引き継いだものである(沖縄復帰に伴う2人付加のみ)。半数改選制に対応して、地方選出議員の総定数152人のうち最小限の2人を47の各選挙区に配分し、残りの58人を人口に比例して2〜6人の偶数で付加配分していた。
  • その後、人口の異動に応じた是正はされなかった。本件選挙当時には、議員1人当たりの選挙人数の較差が最大1対5.26に広がり、選挙人数の多い選挙区の定数が少ない選挙区より少ないという逆転現象も一部に生じていた。
  • 原審(大阪高裁)は請求を棄却し、選挙人らが上告した。

争点

  • 憲法14条1項等は、参議院議員選挙においても投票価値の平等を要求するか
  • 都道府県単位で各選挙区に2人ずつ配分する地域代表的な定数配分は、憲法43条1項・14条1項に反するか
  • 人口の異動で生じた最大1対5.26の較差と逆転現象により、定数配分規定は違憲となったか(違憲となる判断基準)

判旨

上告棄却(合憲)。

  • 投票価値の平等:選挙権の平等は、選挙人の資格の差別禁止にとどまらず、投票価値の平等も要求する。ただし、選挙制度の仕組みの決定は国会の極めて広い裁量に委ねられている(憲法43条・47条)。投票価値の平等は唯一・絶対の基準ではなく、国会の定めたものが裁量権の行使として合理性を是認できる限り、投票価値の平等が損なわれてもやむを得ない(昭和51年大法廷判決の趣旨を維持)。
  • 制度の合憲性:参議院地方選出議員に都道府県代表的な要素を加味した仕組みは、裁量の合理的な行使であり、制定当初は合憲である。
  • 違憲となる基準:人口の異動によって較差が拡大しても、それだけでは違憲にならない。違憲となるのは、①当該選挙制度の仕組みの下で投票価値の平等の重要性に照らして到底看過できない程度の著しい不平等状態が生じ、かつ、②それが相当期間継続し、是正措置を講じないことが国会の裁量の許される限界を超えると判断される場合に限られる。
  • あてはめ:本件の1対5.26の較差と逆転現象では、まだ違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態とはいえない。

判決文から

「選挙権の内容の平等、すなわち議員の選出における各選挙人の投票の有する価値の平等をも要求するものと解するのが相当である。」

参院選挙にも投票価値の平等が及ぶことを確認

「国会が具体的に定めたところのものがその裁量権の行使として合理性を是認しうるものである限り、それによつて右の投票価値の平等が損なわれることとなつても、やむをえないものと解すべきである。」

国会の広い裁量を前提とする審査枠組み

「投票価値の平等の要求は、人口比例主義を基本とする選挙制度の場合と比較して一定の譲歩、後退を免れないと解せざるをえないのである。」

参院の制度の下で平等要求が後退することを明示

「到底看過することができないと認められる程度の投票価値の著しい不平等状態を生じさせ、かつ、それが相当期間継続して、このような不平等状態を是正するなんらの措置を講じないことが」

違憲判断の二段階基準(著しい不平等+相当期間)

「選挙人の指図に拘束されることなく独立して全国民のために行動すべき使命を有するものであるということを意味し」

43条1項の「全国民の代表」の意味

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。