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最決昭和58年3月25日

一般的職務権限を異にする職務に転じた公務員に前の職務に関して賄賂を供与した場合も、供与時に公務員なら贈賄罪が成立する

刑法公務執行妨害・職務に関する罪本試験で 5 問(短答 5・論文 0)

出題:司法H24・司法H30・司法R5・司法R6・予備H30

裁判所
最高裁判所第二小法廷
事件番号
昭和56(あ)1947 贈賄
裁判
決定・棄却
判例集
刑集 第37巻2号170頁
参照法条
刑法(昭和55年法律30号による改正前のもの)197条1項,刑法(昭和55年法律30号による改正前のもの)198条1項

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

一般的職務権限を異にする他の職務に転じた公務員に対し前の職務に関して賄路を供与することと贈賄罪の成否

裁判要旨

一般的職務権限を異にする他の職務に転じた公務員に対し前の職務に関して賄路を供与した場合であつても、贈賄罪が成立する。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

被告人は、外1名と共謀のうえ、兵庫県B部C課D係長であったAに対し、そのD係長としての職務に関し現金50万円を供与した。

  • 供与の当時、Aは兵庫県住宅供給公社に出向していた。
  • 出向先ではE部参事兼E課長として、従前とは一般的職務権限を異にする職務に従事していた。
  • 他方、Aは引き続き兵庫県職員(B部F課課長補佐)としての身分を有していた。
  • 同公社職員は、地方住宅供給公社法20条により公務員とみなされる。

被告人は贈賄罪(昭和55年改正前の刑法198条1項)で起訴された。原審(大阪高裁)は贈賄罪の成立を認め、弁護人が上告した。

争点

  • 公務員が一般的職務権限を異にする他の職務に転じた後に、前の職務に関して賄賂を供与した場合、「その職務に関し」(刑法197条1項・198条)の要件を満たし、贈賄罪が成立するか

判旨

上告棄却。贈賄罪の成立を認めた。

規範:贈賄罪は、公務員に対し、その職務に関し賄賂を供与することによって成立する。公務員が一般的職務権限を異にする他の職務に転じた後に前の職務に関して賄賂を供与した場合であっても、供与の当時、受供与者が公務員である以上、贈賄罪が成立する。

あてはめ:Aは供与当時、出向先公社で従前と一般的職務権限を異にする職務に従事していた。しかし、Aは引き続き兵庫県職員としての身分を有していた。また、公社職員は地方住宅供給公社法20条により公務員とみなされる。したがって、Aの前職(D係長)としての職務に関する現金供与につき、贈賄罪が成立する。

判決文から

「公務員が一般的職務権限を異にする他の職務に転じた後に前の職務に関して賄賂を供与した場合であつても、右供与の当時受供与者が公務員である以上、贈賄罪が成立するものと解すべきである」

本決定の規範。供与時に公務員であることが基準

「同人が引き続き兵庫県職員(B部F課課長補佐)としての身分を有し、また、同公社職員は地方住宅供給公社法二〇条により公務員とみなされるものである以上」

供与時の公務員性を肯定したあてはめ部分

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。