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最判昭和57年9月28日

重婚の後婚が離婚で解消されたときは、特段の事情のない限り、重婚を理由とする後婚の取消請求は許されない。

民法訴えの利益その他の担保物権本試験で 3 問(短答 2・論文 1)

出題:司法R4・予備H26・予備R5

裁判所
最高裁判所第三小法廷
事件番号
昭和54(オ)226 婚姻取消
裁判
判決・棄却
判例集
民集 第36巻8号1642頁
参照法条
民法732条,民法744条,民法749条

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

重婚における後婚の離婚による解消と後婚の取消の訴えの許否

裁判要旨

重婚において、後婚が離婚によつて解消された場合には、特段の事情のない限り、後婚の取消を請求することは許されない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

上告人とB1は夫婦であった(前婚)。両者の間で協議離婚の届出がされ、その後、B1はB2と婚姻した(後婚)。ところが、前婚についての協議離婚が無効とされた。その結果、後婚はB1について前婚との関係で重婚(民法732条)となった。

そこで前婚の配偶者である上告人が、B1・B2を相手に、重婚を理由として後婚の取消しを求める訴えを提起した(民法744条参照)。しかしその係属中に、後婚はB1・B2の離婚によって解消された。

原審は後婚の取消請求を認めず、上告人が上告した。特段の事情についての主張立証はなかった。

争点

  • 重婚における後婚が離婚によって解消された場合でも、なお重婚を理由に後婚の取消しを請求できるか(形成の訴えの訴えの利益)

判旨

上告棄却(裁判官全員一致)。

規範:重婚の場合に後婚が離婚によって解消されたときは、特段の事情のない限り、後婚が重婚にあたることを理由としてその取消しを請求することは許されない。

理由の核心:婚姻取消しの効果は離婚の効果に準ずる(民法748条・749条)。そのため、離婚後になお婚姻の取消しを請求することは、特段の事情がある場合のほか、法律上その利益がない。

あてはめ:本件では、後婚取消訴訟の係属中に後婚が離婚で解消された。他に特段の事情の主張立証もない。よって、重婚を理由とする後婚の取消請求はもはや許されない。同旨の原審判断は結論において正当である。

判決文から

「重婚の場合において、後婚が離婚によつて解消されたときは、特段の事情のない限り、後婚が重婚にあたることを理由としてその取消を請求することは許されないものと解するのが相当である。」

判旨の規範部分。「特段の事情」の留保に注意

「婚姻取消の効果は離婚の効果に準ずるのであるから(民法七四八条、七四九条)、離婚後、なお婚姻の取消を請求することは「特段の事情がある場合のほか、法律上その利益がないものというべきだからである。」

結論の根拠。取消しと離婚の効果の同質性から利益なしとする

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。