最決昭和57年8月27日
逮捕に関する裁判は、刑訴法429条1項各号の準抗告の対象となる裁判に含まれないとした決定
刑事訴訟法逮捕・勾留捜索・差押え・検証本試験で 4 問(短答 4・論文 0)
出題:司法H26・予備H24・予備H26・予備R7
- 裁判所
- 最高裁判所第一小法廷
- 事件番号
- 昭和57(し)101 電汽車往来危険、威力業務妨害被疑事件についてした逮捕状及びそれに基づく処分に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告
- 裁判
- 決定・棄却
- 判例集
- 刑集 第36巻6号726頁
- 参照法条
- 刑訴法199条,刑訴法429条1項
判示事項・裁判要旨
裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)
判示事項
逮捕に関する裁判と刑訴法四二九条一項所定の準抗告 逮捕に関する裁判と刑訴法四二九条一項所定の準抗告
裁判要旨
逮捕に関する裁判は、刑訴法四二九条一項各号所定の準抗告の対象となる裁判に含まれない。
解説
事案
電汽車往来危険・威力業務妨害の被疑事件で、裁判官が逮捕状を発付し、これに基づいて逮捕などの処分が行われた。被疑者側は、この逮捕状と、それに基づく処分を不服として準抗告を申し立てた。
原審の広島地方裁判所は準抗告を棄却した。被疑者側はこの棄却決定に対して最高裁に特別抗告をした。
最高裁第一小法廷は、逮捕に関する裁判は刑訴法429条1項各号の準抗告の対象に含まれないと判断し、特別抗告を棄却した。
問題となったのは、逮捕状の発付という「逮捕に関する裁判」に対して、刑訴法429条1項による準抗告ができるかである。
争点
- 逮捕状の発付など逮捕に関する裁判が、刑訴法429条1項各号所定の準抗告の対象となる裁判に含まれるか
判旨
結論:特別抗告を棄却した。
規範:逮捕に関する裁判は、刑訴法429条1項各号所定の準抗告の対象となる裁判に含まれない。
- 429条1項2号が準抗告の対象として挙げるのは、「勾留、保釈、押収又は押収物の還付に関する裁判」である。
- 逮捕状の発付などの逮捕に関する裁判は、この列挙に当たらない。
- したがって、被疑者は逮捕状の発付を準抗告で争うことができない。
答案では「逮捕に関する裁判は刑訴法429条1項各号の準抗告の対象に含まれない(最決昭和57年8月27日)」と書けばよい。
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