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最判昭和57年6月8日

土地の仮装譲受人が建てた地上建物の賃借人は、土地の仮装譲渡について民法94条2項の第三者に当たらないとした判例

民法意思表示無効・取消し・条件期限本試験で 2 問(短答 2・論文 0)

出題:司法H30・予備R8

裁判所
最高裁判所第三小法廷
事件番号
昭和56(オ)988 建物退去土地明渡
裁判
判決・棄却
判例集
集民 第136号57頁
参照法条
民法94条2項

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

土地の仮装譲受人から右土地上の建物を賃借した者と民法九四条二項所定の第三者

裁判要旨

土地の仮装譲受人からその建築にかかる右土地上の建物を賃借した者は、民法九四条二項所定の第三者にはあたらない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

  • 土地が通謀虚偽表示によって仮装譲渡された。
  • 仮装譲受人は、その土地の上に建物を建築した。
  • ある者が、仮装譲受人からその建物を賃借した。
  • 事件は建物退去土地明渡しを求めるものである。そこで、建物賃借人が土地の仮装譲渡について民法94条2項の「善意の第三者」として保護され、譲渡の無効を対抗されないかが争われた。
  • 原審は広島高裁岡山支部。最高裁第三小法廷は上告を棄却した。

争点

  • 土地の仮装譲受人からその建築にかかる地上建物を賃借した者は、民法94条2項の「第三者」に当たるか

判旨

結論:土地の仮装譲受人から、その者が建築した地上建物を賃借した者は、民法94条2項の第三者に当たらない。

規範(答案用):94条2項の「第三者」とは、虚偽表示の当事者及びその一般承継人以外の者で、虚偽表示の目的物について新たに法律上の利害関係を取得した者をいう。

当てはめ:建物賃借人が取得したのは建物の賃借権であり、仮装譲渡の目的物である土地そのものについての法律上の利害関係ではない。したがって土地の仮装譲渡との関係では第三者に当たらない。その結果、建物賃借人は土地の仮装譲渡の無効を対抗され、善意であっても94条2項による保護を受けられない。

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