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最決昭和56年4月8日

交通事件原票中の供述書を他人名義で作成すれば、名義人の事前承諾があっても私文書偽造罪が成立する

刑法文書偽造罪本試験で 4 問(短答 4・論文 0)

出題:司法H23・司法H27・司法H28・司法R5

裁判所
最高裁判所第二小法廷
事件番号
昭和54(あ)1613 道路交通法違反、有印私文書偽造、同行使
裁判
決定・棄却
判例集
刑集 第35巻3号57頁
参照法条
刑法159条1項

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

交通反則切符中の供述書をあらかじめ承諾を得て他人名義で作成した場合と私文書偽造罪の成否

裁判要旨

交通反則切符中の供述書を他人の名義で作成した場合は、あらかじめその他人の承諾を得ていたとしても、私文書偽造罪が成立する。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

被告人は、交通事件原票(いわゆる交通反則切符)の中にある供述書を、他人の名義で作成した。その際、被告人はあらかじめ名義人本人から名義使用の承諾を得ていた。

被告人は、道路交通法違反、有印私文書偽造、同行使の罪で起訴された。原審の東京高等裁判所は、名義人の承諾があっても私文書偽造罪が成立すると判断した。

弁護人が上告した。最高裁第二小法廷は、上告趣意を単なる法令違反・量刑不当の主張であって適法な上告理由に当たらないとして退けた。そのうえで「なお」書きで職権により判断を示し、上告を棄却した。

争点

  • 名義人の事前承諾を得て、他人名義で交通事件原票中の供述書を作成した場合に、私文書偽造罪(刑法159条1項)が成立するか

判旨

結論:私文書偽造罪が成立する(上告棄却)。

規範:

  • 交通事件原票中の供述書は、その文書の性質上、作成名義人以外の者が作成することが法令上許されない文書である。
  • このような文書を他人名義で作成した場合は、あらかじめ名義人の承諾を得ていたとしても、私文書偽造罪が成立する。

答案での書き方:「文書の性質上、名義人本人が作成することが予定され、他人による作成が法令上許されない文書については、名義人の承諾は意味をもたない。したがって、承諾を得て作成しても作成者と名義人の人格の同一性を偽ったことになり、偽造に当たる」。

本件では署名がされているため、有印私文書偽造罪・同行使罪が問題となった。

判決文から

「交通事件原票中の供述書は、その文書の性質上、作成名義人以外の者がこれを作成することは法令上許されないものであつて」

承諾を無意味とする根拠=文書の性質

「右供述書他人の名義で作成した場合は、あらかじめその他人の承諾を得ていたとしても、私文書偽造罪が成立すると解すべきである」

承諾があっても偽造成立という結論部分

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。