最決昭和50年6月12日
盗品と知らずに保管を始めた者が、後に知った後も本犯のために保管を続ければ盗品等保管罪(旧・賍物寄蔵)が成立する。
刑法毀棄・隠匿罪窃盗罪故意・錯誤本試験で 2 問(短答 2・論文 0)
出題:司法H23・司法R7
- 裁判所
- 最高裁判所第一小法廷
- 事件番号
- 昭和49(あ)1161 賍物寄蔵、賍物故買、賍物収受
- 裁判
- 決定・棄却
- 判例集
- 刑集 第29巻6号365頁
- 参照法条
- 刑法256条2項
判示事項・裁判要旨
裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)
判示事項
保管の途中で賍物であることを知り保管を継続する場合と賍物の寄蔵
裁判要旨
賍物であることを知らずに物品の保管を開始した後、賍物であることを知るに至つたのに、なおも本犯のためにその保管を継続するときは、賍物の寄蔵にあたる。
解説
事案
被告人は、ある物品について、それが賍物(盗品等)であることを知らないまま保管を開始した。その後、保管の途中で賍物であることを知るに至った。それでもなお、本犯のためにその物品の保管を継続した。
被告人は賍物寄蔵・賍物故買・賍物収受の罪で起訴された。大阪高裁の判断に対して上告がされたが、最高裁第一小法廷は決定で上告を棄却した。そのうえで、保管途中の知情と賍物寄蔵罪の成否について判断を示した。
争点
- 保管開始時には賍物(盗品等)であることを知らなかった者が、保管の途中でそれを知り、なお保管を継続した場合に、賍物寄蔵罪(現行刑法256条2項の盗品等保管罪)が成立するか
判旨
結論:賍物寄蔵罪(盗品等保管罪)が成立する。
規範(答案用):
- 盗品等であることを知らずに物品の保管を開始した場合でも、その後盗品等であることを知るに至ったのに、なお本犯のためにその保管を継続するときは、刑法256条2項の盗品等保管罪が成立する。
- 知情は保管開始時に存在する必要はない。知情後の保管の継続について故意が認められれば足りる。
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