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堀木訴訟控訴審

最判昭和50年11月10日

憲法25条1項・2項を救貧と防貧に分ける1項2項分離論を採り、児童扶養手当の併給調整を合憲とした

憲法社会権(生存権・教育・労働)本試験で 6 問(短答 6・論文 0)

出題:司法H24・司法H27・司法R3・予備H27・予備R3

解説

事案

いわゆる堀木訴訟の控訴審判決である。見出しでは「最判」と表記されているが、教材では大阪高判昭和50年11月10日(控訴審)として扱われており、最高裁判決ではない。

  • 争われたのは、児童扶養手当について他の給付との併給を調整する規定(併給調整規定)の憲法適合性である。
  • 第一審(神戸地判昭和47年9月20日)は、この規定を憲法14条違反として原告を勝訴させた。
  • 控訴審である本判決は、合憲と判断して第一審判決を覆し、原告を敗訴させた(請求棄却)。
  • その後、上告審の最大判昭和57年7月7日(堀木訴訟大法廷判決)も、併給調整規定を合憲とした。

争点

  • 憲法25条1項と2項はどういう関係にあるか(1項2項分離論の当否)
  • 児童扶養手当の併給調整規定は憲法25条・14条に違反するか

判旨

結論は、併給調整規定を合憲とするものである(原告敗訴)。

  • 規範(1項2項分離論):憲法25条1項と2項を区別する。1項は国民の生存権を保障する規定であり、救貧施策に対応する。2項は社会福祉等の増進に努める国の義務を定める規定であり、防貧施策に対応する。両者は機能によって区別され、それに応じて審査の密度も変わる。
  • 当てはめ:児童扶養手当などの両給付は2項の防貧施策に属する。したがって、その内容をどう定めるか(併給を調整するか否かを含む)については、立法府に広い裁量が認められる。この裁量の範囲内にある併給調整規定は、違憲とはいえない。

この判例は判決全文を入手できなかったため、教材での扱いをもとに解説しています。細部は判例集などで確かめてください。

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