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最判昭和49年9月20日

相続放棄は身分行為であり、詐害行為取消権(民法424条)の対象とならないとした判例

民法責任財産の保全(詐害行為・債権者代位)相続本試験で 2 問(短答 2・論文 0)

出題:司法H30・予備H30

裁判所
最高裁判所第二小法廷
事件番号
昭和47(オ)1194 詐害行為取消、株金等支払請求
裁判
判決・棄却
判例集
民集 第28巻6号1202頁
参照法条
民法424条,民法939条

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

相続の放棄と詐害行為取消権

裁判要旨

相続の放棄は、民法四二四条の詐害行為取消権行使の対象とならない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

相続人が相続を放棄した(民法939条)。これに対し、その相続人の債権者側が、相続放棄は自分を害する詐害行為にあたるとして、民法424条に基づく取消しを求めた。事件名は「詐害行為取消、株金等支払請求」である。

原審(広島高裁松江支部)は、相続放棄は詐害行為取消権行使の対象とならないと判断した。上告人はこれを争って上告したが、最高裁第二小法廷は、原審の判断を正当として是認し、上告を棄却した。

争点

  • 相続の放棄は民法424条の詐害行為取消権行使の対象となるか
  • 詐害行為取消しの対象となる「行為」の範囲(積極的な財産減少行為に限られるか)

判旨

結論:相続の放棄は、民法424条の詐害行為取消権行使の対象とならない。

規範:

  • 詐害行為取消権の対象となる行為は、積極的に債務者の財産を減少させる行為でなければならない。消極的にその増加を妨げるにすぎない行為は含まれない。
  • 相続の放棄のような身分行為は、他人の意思で強制すべきではない。

相続の放棄は、相続人の意思からみても法律上の効果からみても、既得財産を積極的に減少させる行為ではなく、財産の増加を消極的に妨げる行為にすぎない。また、これを取り消せるとすると、相続の承認を強制するのと同じことになる。したがって、取消しの対象とならない。

判決文から

「相続の放棄のような身分行為については、民法四二四条の詐害行為取消権行使の対象とならないと解するのが相当である。」

結論部分。「身分行為」と性質決定している点

「右取消権行使の対象となる行為は、積極的に債務者の財産を減少させる行為であることを要し、消極的にその増加を妨げるにすぎないものを包含しないものと解する」

取消対象行為の一般的規範(第1の理由)

「もし相続の放棄を詐害行為として取り消しうるものとすれば、相続人に対し相続の承認を強制することと同じ結果となり、その不当であることは明らかである。」

身分行為の自由を根拠とする第2の理由

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。