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最判昭和48年5月22日

取締役は取締役会に上程された事項に限らず、代表取締役の業務執行一般を監視する職務を負うとした判例

商法取締役・取締役会・代表取締役役員の責任本試験で 3 問(短答 3・論文 0)

出題:司法H26・予備H26・予備R4

裁判所
最高裁判所第三小法廷
事件番号
昭和46(オ)673 損害賠償請求
裁判
判決・棄却
判例集
民集 第27巻5号655頁
参照法条
商法254条ノ2,商法266条ノ3

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

代表取締役の業務執行についての取締役の監視義務

裁判要旨

株式会社の取締役は、会社に対し、代表取締役が行なう業務執行につき、これを監視し、必要があれば、取締役会をみずから招集し、あるいは招集することを求め、取締役会を通じてその業務執行が適正に行なわれるようにする職責がある。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

被上告人らが、株式会社の取締役であった上告人らに対して損害賠償を請求した事件である(参照法条は商法254条ノ2・266条ノ3。現行の会社法429条1項にあたる取締役の対第三者責任が問題となった)。

  • 原審(東京高裁)は、上告人らが取締役としての監視の職務を行うについて重大な過失があり、そのために被上告人らに本件損害が生じたと認定し、上告人らの責任を認めた。
  • 上告人らは、取締役の監視の職務の範囲などを争って上告した。
  • 最高裁第三小法廷は、取締役の監視職務の範囲について一般論を示したうえで、原審の認定・判断を正当として上告を棄却した。

争点

  • 取締役の監視の職務は、取締役会に上程された事項に限られるか、代表取締役の業務執行一般に及ぶか
  • 監視の職務を怠った取締役は、第三者に対して責任(商法266条ノ3、現会社法429条1項)を負うか

判旨

上告棄却(取締役の第三者に対する責任を肯定した原審を維持)。

  • 規範:取締役会は会社の業務執行を監査する地位にある。したがって、取締役会を構成する取締役は、会社に対し、取締役会に上程された事柄だけを監視するのではなく、代表取締役の業務執行一般を監視する職務を負う。必要があれば、取締役会を自ら招集し、または招集を求め、取締役会を通じて業務執行が適正に行われるようにしなければならない。
  • あてはめ:原審の確定した事実関係のもとでは、上告人らはこの職務を行うについて重大な過失があり、そのために被上告人らに本件損害が生じた。これを認めた原審の判断は正当である。

判決文から

「株式会社の取締役会は会社の業務執行につき監査する地位にあるから、取締役会を構成する取締役は、会社に対し、取締役会に上程された事柄についてだけ監視するにとどまらず、」

監視義務の根拠を取締役会の監査的地位に求めた部分

「代表取締役の業務執行一般につき、これを監視し、必要があれば、取締役会を自ら招集し、あるいは招集することを求め、取締役会を通じて業務執行が適正に行なわれるようにする職務を有するものと解すべきである。」

監視の範囲と具体的な行動内容を示した規範部分

「上告人らに右職務を行なうにつき重大な過失があり、そのため被上告人らに本件損害を生じたとする原審の認定・判断は正当として肯認することができる。」

監視義務違反が対第三者責任につながることを肯定

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。