SaySayLaw

最判昭和45年10月22日

補助参加人に及ぶ判決の効力(参加的効力)は既判力とは異なる特殊な効力で、判決理由中の判断にも及ぶとした判例

民事訴訟法訴訟参加無効・取消し・条件期限本試験で 2 問(短答 2・論文 0)

出題:司法H27・予備R3

裁判所
最高裁判所第一小法廷
事件番号
昭和45(オ)166 家賃金等本訴並びに反訴請求
裁判
判決・棄却
判例集
民集 第24巻11号1583頁
参照法条
民訴法70条

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

民訴法七〇条所定の判決の補助参加人に対する効力の性質およびその客観的範囲

裁判要旨

民訴法七〇条所定の判決の補助参加人に対する効力は、既判力ではなく、判決の確定後補助参加人が被参加人に対してその判決が不当であると主張することを禁ずる効力であつて、判決の主文に包含された訴訟物たる権利関係の存否についての判断だけではなく、その前提として判決の理由中でなされた事実の認定や先決的権利関係の存否についての判断にも及ぶものと解すべきである。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

訴外D建設は、本件建物は自社の所有であると主張し、被上告会社に対して、建物の一部である本件貸室の明渡しなどを求める訴え(別件訴訟)を提起した。被上告会社は、上告人から昭和33年5月31日に本件貸室を賃借していた。

上告人は、別件訴訟が第一審に係属している間に、被上告会社側に補助参加した。以後一貫して「本件建物の所有権は、賃貸当時からD建設ではなく上告人に属していた」と主張し、被上告会社の訴訟追行に協力した。しかし被上告会社は、「建物所有権は賃貸当時からD建設に属し、上告人には属していなかった」との理由で全部敗訴し、その判決が確定した。

上告人と被上告会社との間の家賃金等の本訴・反訴(本件)で、上告人は被上告会社に対し、再び「本件建物の所有権は賃貸当時上告人に属していた」と主張した。原審はこの主張を排斥し、上告人が上告した。

争点

  • 民訴法70条(現行46条)の判決の補助参加人に対する効力の性質(既判力か、特殊な効力か)
  • その効力の客観的範囲(判決主文の判断に限られるか、判決理由中の判断にも及ぶか)

判旨

上告棄却。

  • 性質:民訴法70条(現行46条)の判決の補助参加人に対する効力は、既判力ではない。判決の確定後、補助参加人が被参加人に対してその判決が不当であると主張することを禁ずる特殊な効力(参加的効力)である。
  • 客観的範囲:この効力は、判決主文に包含された訴訟物たる権利関係の存否の判断だけでなく、その前提として判決理由中でされた事実の認定や先決的権利関係の存否についての判断などにも及ぶ。
  • 本件への当てはめ:別件確定判決の効力は、被参加人(被上告会社)と補助参加人(上告人)との間では、「本件建物の所有権は賃貸当時上告人に属していなかった」という理由中の判断にも及ぶ。したがって上告人は、本訴で被上告会社に対し、所有権が賃貸当時自己に属していたと主張することは許されない。
  • この限度で、大審院昭和15年7月26日判決は変更された。

判決文から

「この効力は、いわゆる既判力ではなく、それとは異なる特殊な効力、すなわち、判決の確定後補助参加人が被参加人に対してその判決が不当であると主張することを禁ずる効力であつて」

参加的効力説を採ることを明示した部分

「判決の主文に包含された訴訟物たる権利関係の存否についての判断だけではなく、その前提として判決の理由中でなされた事実の認定や先決的権利関係の存否についての判断などにも及ぶものと解するのが相当である」

客観的範囲が理由中の判断に及ぶとした規範

「その敗訴の責任はあらゆる点で補助参加人にも分担させるのが衡平にかなうというべきである」

参加的効力の根拠=敗訴責任の分担・衡平

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。