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最判昭和44年7月15日

建物賃借人は、取得時効によって直接利益を受ける者ではないから、建物賃貸人の敷地所有権の取得時効を援用できない。

民法時効本試験で 2 問(短答 2・論文 0)

出題:司法H28・司法R4

裁判所
最高裁判所第三小法廷
事件番号
昭和42(オ)1398 家屋退去請求
裁判
判決・棄却
判例集
民集 第23巻8号1520頁
参照法条
民法145条

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

建物賃借人と敷地所有権の取得時効の援用の許否

裁判要旨

建物賃借人は、建物賃貸人による敷地所有権の取得時効を援用することはできない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

家屋退去請求事件である。上告人らは、本件係争土地上の本件建物を賃借していた。上告人らの主張では、この建物は、当該土地の所有権を時効取得すべき者またはその承継人が所有するもので、上告人らはその者から建物を借りているにすぎない。

上告人らは、建物賃貸人側の土地所有権の取得時効を自ら援用して、家屋退去請求を争った。原審(大阪高裁)はこれを退けた。上告人らは、事実認定の誤り、時効援用に関する民法145条の解釈の誤り、第三者異議に関する点、違憲などを理由に上告した。

争点

  • 建物賃借人は、建物賃貸人(またはその前主)による敷地所有権の取得時効を援用できるか(民法145条の「当事者」の範囲)

判旨

上告棄却。

規範:民法145条は、時効の援用権者を「当事者」と定める。時効を援用できるのは、時効の完成によって直接利益を受ける者に限られる。

あてはめ:上告人らは、係争土地の所有権を時効取得すべき者またはその承継人から、その者が所有する建物を借りているにすぎない。したがって、土地の取得時効の完成によって直接利益を受ける者ではない。

結論:建物賃借人は、敷地所有権の取得時効を援用できない。第三者異議に関する主張も、判決の結果に影響しないとされた。

判決文から

「民法一四五条は、時効の援用権者は当事者である旨を規定している。」

援用権者を145条の「当事者」から画定する出発点

「上告人らは、右土地の取得時効の完成によつて直接利益を受ける者ではないから、右土地の所有権の取得時効を援用することはできない。」

「直接利益を受ける者」基準と結論の核心部分

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。