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最判昭和44年5月27日

仮装行為者は、94条2項(類推適用を含む)で保護される善意の第三者に対し、その登記がないことを主張できない

民法意思表示不動産登記と対抗要件無効・取消し・条件期限本試験で 2 問(短答 2・論文 0)

出題:司法H27・司法H28

裁判所
最高裁判所第三小法廷
事件番号
昭和42(オ)99 土地所有権移転登記手続請求
裁判
判決・棄却
判例集
民集 第23巻6号998頁
参照法条
民法94条2項,民法177条

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

甲が乙の承諾のもとに乙名義で不動産を競落し丙が善意で乙からこれを譲り受けた場合に甲は丙に対して登記の欠缺を主張することができるか

裁判要旨

甲が乙の承諾のもとに乙名義で不動産を競落し、丙が善意で乙からこれを譲り受けた場合においては、甲は、丙に対して、登記の欠缺を主張して右不動産の所有権の取得を否定することはできない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

亡Dは、亡Eの承諾を得て、本件不動産をE名義で競落した。その後、被上告人Bは、Eの相続人Fからこの不動産を善意で買い受けた。Bの代理人Gは、所有名義人がEであり、所有者は当時Eの相続人Fであることを確認したうえで買い受けている。Bは所有権取得登記を経由していなかった。

原審は、この事実関係に民法94条2項を類推適用した。上告人らはこれに対し、次の点を主張して上告した。

  • Bは所有権取得登記を有しないから第三者である上告人に対抗できない。上告人は登記の欠缺を主張する正当な利益を有する第三者(民法177条)にあたる。
  • EとDの間で通謀虚偽表示の撤回があった。

上告は棄却された。

争点

  • 承諾を得て他人名義で不動産を競落した場合に、民法94条2項を類推適用できるか
  • 94条2項(類推適用を含む)により保護される善意の第三者に対し、仮装行為者は登記の欠缺(民法177条)を主張して物権変動の効果を否定できるか
  • 虚偽表示を撤回しても外形が残っている場合、撤回を知らずに取引した善意の第三者に撤回を対抗できるか

判旨

結論:上告棄却。上告人らは、Bが所有権取得登記を経由していないことを理由に、Bの所有権取得を否定できない。

規範(登記の要否):自ら仮装行為をした者が、その外形を除去しない間に、善意の第三者がその外形を信頼して取引関係に入った場合を考える。この場合、その取引から生ずる物権変動について登記が対抗要件とされていても、仮装行為者は第三者の登記の欠缺を主張して物権変動の効果を否定することはできない。この理は、94条2項を類推適用すべき場合も同様である。

類推適用:DがEの承諾を得てE名義で競落した事実関係に94条2項を類推適用した原審判断は正当である。

撤回:仮に虚偽表示の撤回があっても、虚偽表示の外形を取り除かない限り、その外形を信じ撤回を知らずに取引した善意の第三者には対抗できない。事実関係が長期にわたって継続していたことも、この判断を左右しない。

判決文から

「外形を信頼した者の権利を保護し、もつて、取引の安全をはかることにある」

94条2項の趣旨。結論を導く出発点

「自ら仮装行為をした者が、かような外形を除去しない間に、善意の第三者がその外形を信頼して取引関係に入つた場合においては、その取引から生ずる物権変動について、登記が第三者に対する対抗要件とされているときでも」

登記不要の規範の前提部分

「右仮装行為者としては、右第三者の登記の欠缺を主張して、該物権変動の効果を否定することはできないものと解すべきである。」

本判決の結論的規範

「この理は、本件の如く、民法九四条二項を類推適用すべき場合においても同様であつて」

類推適用の場面にも及ぶことを明示

「虚偽表示の外形をとり除かない限り、右虚偽表示の外形を信じその撤回を知らずに取引した善意の第三者にはこれをもつて対抗しえないと解すべきである」

撤回は外形除去なしに善意者に対抗不可

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。