最判昭和44年3月28日
宅地の抵当権は、設定当時の従物である石灯籠・庭石にも及び、宅地の登記で従物にも対抗力が生じるとした判例
出題:司法H25・司法R1・司法R8・予備H25・予備R1・予備R6・予備R7
- 裁判所
- 最高裁判所第二小法廷
- 事件番号
- 昭和43(オ)1250 強制執行の目的物に対する第三者異議
- 裁判
- 判決・棄却
- 判例集
- 民集 第23巻3号699頁
- 参照法条
- 民法87条,民法177条,民法370条
判示事項・裁判要旨
裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)
判示事項
宅地上の従物と抵当権の効力
裁判要旨
宅地に対する抵当権の効力は、特段の事情のないかぎり、抵当権設定当時右宅地の従物であつた石燈籠および庭石にも及び、抵当権の設定登記による対抗力は、右従物についても生ずる。
解説
事案
被上告人は、ある宅地に根抵当権の設定を受け、その登記を備えていた。この宅地には石灯籠、植木、庭石が置かれていた。原審の認定では、石灯籠と取り外しのできる庭石等は宅地の従物であり、植木と取り外しの困難な庭石等は宅地の構成部分である。また、これらの従物は、根抵当権設定当時から宅地の常用のために付属させられていた。
その後、上告人(執行債権者)がこれらの物件に強制執行をした。被上告人(根抵当権者)は、強制執行の目的物に対する第三者異議の訴えを起こし、執行の排除を求めた。第一審と原審(福岡高裁)はいずれも被上告人の請求を認めたため、上告人が上告した。
争点
- 宅地に対する抵当権の効力は、設定当時の従物(石灯籠・取り外し可能な庭石)や構成部分(植木・取り外し困難な庭石)に及ぶか
- 宅地の抵当権設定登記によって、従物についても対抗力が生じるか
- 抵当権者は、従物等に対する一般債権者の強制執行を第三者異議によって排除できるか
判旨
上告棄却。
- 規範1(効力の範囲):宅地の抵当権(根抵当権)の効力は、宅地の構成部分に及ぶのはもちろん、抵当権設定当時に宅地の常用のため付属させられていた従物にも及ぶ。
- 規範2(対抗力):抵当権の効力から除外するなどの特段の事情のない限り、宅地の抵当権設定登記によって、構成部分だけでなく従物についても、民法370条により対抗力が生じる。
- 帰結:抵当権者は、従物等が独立の動産として抵当権の効力の外へ流出するのを防ぐため、その物件の譲渡や引渡しを妨げる権利をもつ。したがって、執行債権者に対し、第三者異議によって強制執行の排除を求めることができる。
判決文から
「右従物は本件根抵当権設定当時右宅地の常用のためこれに付属せしめられていたものであることは」
「設定当時」の従物という事案の限定
「本件宅地の根抵当権の効力は、右構成部分に及ぶことはもちろん、右従物にも及び」
構成部分・従物の双方に効力が及ぶとの結論
「抵当権の効力から除外する等特段の事情のないかぎり、民法三七〇条により従物たる右物件についても対抗力を有するものと解するのが相当である」
宅地の登記で従物にも対抗力が生じる
「右物件等を独立の動産として抵当権の効力外に逸出するのを防止するため、右物件の譲渡または引渡を妨げる権利を有する」
第三者異議を認める根拠
この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。
