最判昭和41年11月22日
時効完成前に原権利者から譲り受けて登記した第三者には、時効取得者は登記なしに時効取得を対抗できるとした判例
出題:司法R2・司法R5・予備H27
- 裁判所
- 最高裁判所第三小法廷
- 事件番号
- 昭和38(オ)516 所有権確認等請求
- 裁判
- 判決・破棄差戻
- 判例集
- 民集 第20巻9号1901頁
- 参照法条
- 民法162条,民法177条
判示事項・裁判要旨
裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)
判示事項
取得時効と登記
裁判要旨
不動産の時効取得者は、取得時効の進行中に原権利者から当該不動産の譲渡を受けその旨の移転登記を経由した者に対しては、登記がなくても、時効による所有権の取得を主張することができる。
解説
事案
上告人は、ある不動産について時効による所有権の取得を主張し、所有権確認等を求めた。相手方は、取得時効の進行中に原権利者からその不動産の譲渡を受け、移転登記を経由した第三者であった。
原審(福岡高裁)は、最高裁の判例とは異なる見解に立ち、上告人の時効取得の主張を失当として退けた。これに対し上告人が上告した。最高裁第三小法廷は原判決を破棄し、時効取得の主張についてさらに審理させるため、事件を福岡高裁に差し戻した。
争点
- 取得時効の進行中に原権利者から不動産を譲り受け、移転登記を経由した第三者に対し、時効取得者は登記なしに時効による所有権取得を対抗できるか(民法162条・177条)
判旨
結論:不動産の時効取得者は、取得時効の進行中に原権利者から譲渡を受けて移転登記を経由した者に対しては、登記がなくても時効による所有権の取得を主張できる。これと異なる見解で時効取得の主張を退けた原判決は違法であり、破棄差戻しとした。
規範(答案用):
- 時効が完成しても登記がなければ、完成後に登記を経由した第三者には時効取得を対抗できない。
- 第三者の登記後に時効が完成した場合には、その第三者に対しては登記なしに時効取得を対抗できる。
つまり、第三者の登記が時効完成の前か後かで、登記の要否が分かれる。
判決文から
「結局当該不動産についていかなる時期に何人によつて登記がなされたかが問題となるのである」
登記の時期と時効完成の前後関係が基準となる
「時効が完成しても、その登記がなければ、その後に登記を経由した第三者に対しては時効による権利の取得を対抗することができないのに反し」
時効完成後の第三者とは対抗関係に立つ
「第三者のなした登記後に時効が完成した場合においては、その第三者に対しては、登記を経由しなくても時効取得をもつてこれに対抗することができるものと解すべき」
本判決の中心命題(完成前の第三者に登記不要)
この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。
