最決昭和37年11月8日
殺人目的を知りつつ毒物を入手し交付した者に、殺人予備罪の共同正犯を認めた事例
刑法教唆・幇助・共犯の諸問題共同正犯本試験で 6 問(短答 5・論文 1)
出題:司法H24・司法H28・司法R6・司法R7・予備H24・予備R6
- 裁判所
- 最高裁判所第一小法廷
- 事件番号
- 昭和37(あ)88 殺人予備
- 裁判
- 決定・棄却
- 判例集
- 刑集 第16巻11号1522頁
- 参照法条
- 刑法201条,刑法199条,刑法60条
判示事項・裁判要旨
裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)
判示事項
殺人予備罪の共同正犯にあたるとされた事例。
裁判要旨
殺人の目的を有する者から、これに使用する毒物の入手を依頼され、その使途を認識しながら、右毒物を入手して依頼者に手交した者は、右毒物による殺人が予備に終つた場合に、殺人予備罪の共同正犯としての責任を負うものと解すべきである。
解説
事案
殺人を企てる者から、殺人に使う毒物を手に入れるよう頼まれた被告人が、その使い道を知りながら毒物を入手し、依頼者に渡した。結局、その毒物による殺人は実行に至らず、予備の段階で終わった。
原審(名古屋高裁)は、被告人の行為を殺人予備罪(刑法201条)の共同正犯(刑法60条)にあたるとした。弁護人は上告し、次の点を主張した。
- 違憲(実質は事実誤認・法令違反)
- 判例違反
- 量刑不当
争点
- 予備罪(刑法201条)について共同正犯(刑法60条)が成立するか
- 自ら殺人を実行する予定のない者が、他人の殺人のために準備する行為(他人予備)が殺人予備にあたるか
- 毒物を入手して交付した者の罪責は、殺人予備罪の幇助犯か共同正犯か
判旨
上告棄却。最高裁は、被告人の行為を殺人予備罪の共同正犯とした原判決の判断を「正当と認める」と括弧書きで述べた。
裁判要旨としての規範は次のとおりである。
- 殺人の目的を有する者から、殺人に使う毒物の入手を依頼され、
- その使途を認識しながら、毒物を入手して依頼者に手交した者は、
- その毒物による殺人が予備に終わった場合、殺人予備罪の共同正犯としての責任を負う。
答案では「予備罪にも共同正犯は成立し得る。殺人目的を知りながら、その実行に用いる物を調達・交付した者は、殺人予備罪の共同正犯となる」という形で使える。
判決文から
「被告人の判示所為を殺人予備罪の共同正犯に問擬した原判決の判断は正当と認める」
予備罪の共同正犯を肯定した唯一の判断部分
この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。
