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公衆浴場距離制限事件(既存業者の原告適格)

最判昭和37年1月19日

公衆浴場法の適正配置規制は既存業者の営業上の利益も保護しているとして、既存業者の原告適格(訴の利益)を肯定した判例

行政法取消訴訟の訴訟要件複数請求訴訟・共同訴訟本試験で 2 問(短答 1・論文 1)

出題:予備R3・予備R7

裁判所
最高裁判所第二小法廷
事件番号
昭和33(オ)710 公衆浴場営業許可無効確認請求
裁判
判決・破棄差戻
判例集
民集 第16巻1号57頁
参照法条
行政事件訴訟特例法1条,公衆浴場法2条,京都府公衆浴場法施行条例1条

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

既存の公衆浴場営業者の第三者に対する公衆浴場営業許可処分の無効確認を求める訴の利益の有無

裁判要旨

既存の公衆浴場営業者は、第三者に対する公衆浴場営業許可処分の無効確認を求める訴の利益を有しないとはいえない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

公衆浴場法は公衆浴場の経営を許可制とし、2条で「設置の場所が配置の適正を欠く」と認めるときは許可を拒めると定め、配置基準を都道府県条例に委任している。これを受けた京都府公衆浴場法施行条例は、各公衆浴場との最短距離を250メートル間隔と定めていた。

京都府知事は、第三者Dに公衆浴場の営業許可を与えた。すでに公衆浴場を経営していた上告人らは、この許可が上記条例と、条例の実施に関する公衆浴場新設に関する内規に違反するとして、許可の無効確認を求めて出訴した。

第一審と原審(大阪高裁)は、既存業者の受ける利益は反射的利益にすぎないとして、訴の利益を欠くとし請求を排斥した。上告人らが上告した。

争点

  • 既存の公衆浴場営業者は、第三者に対する公衆浴場営業許可処分の無効確認を求める訴の利益(原告適格)を有するか
  • 公衆浴場法の適正配置規制によって既存業者が受ける営業上の利益は、反射的利益か、法律上保護された利益か

判旨

結論:既存の公衆浴場営業者は、第三者に対する公衆浴場営業許可処分の無効確認を求める訴の利益を有しないとはいえない。原判決を破棄し、第一審判決を取り消して、京都地裁に差し戻した。

規範:公衆浴場法が許可制を採用し、適正配置規制(同法2条、条例による距離制限)を設けたのは、主として「国民保健及び環境衛生」という公共の福祉の見地によるものである。しかし同時に、無用の競争による経営の不合理化を防ぐため濫立を防止し、被許可者を経営の不合理化から守ろうとする意図も有している。そのため、適正な許可制度の運用によって保護されるべき業者の営業上の利益は、単なる事実上の反射的利益にとどまらず、公衆浴場法によって保護される法的利益である。

判決文から

「被許可者を濫立による経営の不合理化から守ろうとする意図をも有するものであることは否定し得ないところであつて」

法の目的に既存業者の保護が含まれることの認定

「適正な許可制度の運用によつて保護せらるべき業者の営業上の利益は、単なる事実上の反射的利益というにとどまらず公衆浴場法によつて保護せられる法的利益と解するを相当とする。」

反射的利益ではなく法的利益とした核心部分

「事実上の利益を有するに過ぎない者であつても、その利益が一般抽象的なものではなくして具体的な個人的利益であり、しかも当該違法処分により直接且つ重大な損害を蒙つた場合には」

池田意見の原告適格の基準(多数意見とは別の論理)

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。