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最決昭和34年8月27日

差押え後に現場に置かれた覚せい剤アンプルを踏み壊す行為は、間接暴行として公務執行妨害罪の暴行に当たるとした決定

刑法公務執行妨害・職務に関する罪本試験で 6 問(短答 6・論文 0)

出題:司法H25・司法H27・司法R2・司法R7・予備H25

裁判所
最高裁判所第二小法廷
事件番号
昭和31(あ)4625 公務執行妨害
裁判
決定・棄却
判例集
刑集 第13巻10号2769頁
参照法条
刑法95条1項

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

公務執行妨害罪の成立する事例。

裁判要旨

司法巡査が覚せい剤取締法違反の現行犯人甲を逮捕する現場で証拠物として適法に差押え整理のため同所に置いた覚せい剤注射液入りアンプルを、被告人乙が足で踏付けて損壊したときは公務執行妨害罪が成立する。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

司法巡査が覚せい剤取締法違反の現行犯人を逮捕した。その逮捕の現場で、覚せい剤注射液入りアンプル30本を証拠物として適法に差し押さえ、整理のため同じ場所に置いていた。

被告人は、このアンプル30本を足で踏み付け、うち21本を壊した。これにより司法巡査の公務の執行を妨害したとして、公務執行妨害罪(刑法95条1項)で起訴された。

原審(広島高裁岡山支部)は同罪の成立を認めた。弁護人は判例違反を理由に上告したが、最高裁はその判例は適切でなく、適法な上告理由に当たらないとした。そのうえで、念のため同罪の成否について判断を示し、上告を棄却した。

争点

  • 公務員の身体に直接向けられていない有形力の行使(物に対する有形力)も、刑法95条1項の「暴行」に当たるか
  • 差し押さえて現場に置かれた証拠物を損壊する行為は、公務執行妨害罪を構成するか

判旨

結論:公務執行妨害罪が成立する(上告棄却)。

規範:刑法95条1項の公務執行妨害罪が成立するには、公務員の職務の執行に当たり、その執行を妨害するに足る暴行を加えれば足りる。その暴行が直接公務員の身体に対するものかどうかは問わない(最判昭和26年3月20日を引用)。

あてはめ:司法巡査が現行犯逮捕の現場で適法に差し押さえ、整理のため置いていたアンプルを踏み付けて壊した。これは、司法巡査の職務執行中に、その執行を妨害するに足る暴行を加えたものである。そしてその暴行は、間接に司法巡査に対するものである。

判決文から

「いやしくも公務員の職務の執行に当りその執行を妨害するに足る暴行を加えるものである以上、それが直接公務員の身体に対するものであると否とは問うところでない」

身体への直接性を不要とする規範部分

「右被告人の所為は右司法巡査の職務の執行中その執行を妨害するに足る暴行を加えたものであり、そしてその暴行は間接に同司法巡査に対するものというべきである。」

物への有形力を間接暴行と構成した部分

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。