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最判昭和34年6月19日

連帯債務者の一人が死亡すると、債務は相続分に応じて当然分割され、各相続人はその承継した範囲で連帯債務者となる

民法相続多数当事者の債権債務・保証本試験で 3 問(短答 3・論文 0)

出題:司法H28・司法R1・予備H28

裁判所
最高裁判所第二小法廷
事件番号
昭和32(オ)477 貸金請求
裁判
判決・その他
判例集
民集 第13巻6号757頁
参照法条
民法427条,民法432条,民法898条,民法899条

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

連帯債務の相続。

裁判要旨

連帯債務者の一人が死亡し、その相続人が数人ある場合に、相続人らは、被相続人の債務の分割されたものを承継し、各自その承継した範囲において、本来の債務者とともに連帯債務者となると解すべきである。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

Dは昭和26年12月1日、E(先々代)、F(先代)及びFの妻A1の3名を連帯債務者として183,000円を貸し付けた。翌年、この元金に対する約定利息等を別途借入金とする98,500円の消費貸借も結ばれたが、旧利息制限法の適用により年1割の範囲でのみ請求が認められた。その後Fが死亡し、子のA2・A3・A4・Gの4名がFの債務を相続した。DはFらに対する債権を被上告人に譲渡し、対抗要件も備えた。

被上告人が貸金を請求した。第一審はA1に総額281,500円の3分の1、その他の上告人らに6分の1ずつの支払を命じた。原審は、上告人らはいずれも全額について支払義務を負うという見解に立ちつつ、第一審判決を結局正当として控訴を棄却した。これに対し上告人らが上告した。

争点

  • 連帯債務者の一人が死亡し、共同相続人が数人いる場合、各相続人はどの範囲で債務を承継するか(全額か、相続分に応じて分割された額か)
  • 承継した相続人は、他の連帯債務者とどのような関係に立つか

判旨

結論:A1の上告は棄却した。その余の上告人ら(Fの子ら)については原判決を破棄し、差し戻した。

規範:

  • 連帯債務も、通常の金銭債務と同様に可分である。
  • 被相続人の金銭債務その他の可分債務は、相続により法律上当然に分割され、各共同相続人が相続分に応じて承継する。
  • したがって、連帯債務者の一人が死亡した場合も、その相続人らは被相続人の債務の分割されたものを承継し、各自その承継した範囲において、本来の債務者とともに連帯債務者となる。

あてはめ:Fの債務の3分の1は妻A1が承継する。ただしA1はもともと全額について連帯債務を負っているので、この承継を考慮する必要はない。残り3分の2は子4名が4分の1ずつ、すなわち各6分の1を承継する。結局、A1は全額について、子らは全額の6分の1について連帯債務を負う。原審は子らにも全額の支払義務があるとしており、過大な支払を命じた点で誤りである。

判決文から

「連帯債務は、数人の債務者が同一内容の給付につき各独立に全部の給付をなすべき債務を負担しているのであり、各債務は債権の確保及び満足という共同の目的を達する手段として相互に関連結合しているが、なお、可分なること通常の金銭債務と同様である。」

連帯債務の性質と可分性を確認した前提部分

「被相続人の金銭債務その他の可分債務は、法律上当然分割され、各共同相続人がその相続分に応じてこれを承継するものと解すべきであるから」

可分債務の当然分割承継の一般原則

「連帯債務者の一人が死亡した場合においても、その相続人らは、被相続人の債務の分割されたものを承継し、各自その承継した範囲において、本来の債務者とともに連帯債務者となると解するのが相当である。」

本判決の規範そのもの

「A1は全額につき、その余の上告人らは全額の六分の一につき、それぞれ連帯債務を負うにいたつたものである。」

具体的な承継範囲の帰結

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。