SaySayLaw

最判昭和33年3月7日

刑事上罰すべき他人の行為(詐欺)によってされた裁判上の自白は、自白者がその無効・取消しを主張すれば、効力を認めるべきでない

民事訴訟法弁論主義・釈明権証拠総論・自由心証主義本試験で 2 問(短答 2・論文 0)

出題:司法H22・司法H24

裁判所
最高裁判所第二小法廷
事件番号
昭和30(オ)416 約束手形金請求
裁判
判決・破棄差戻
判例集
民集 第12巻3号469頁
参照法条
民訴法257条,民訴法420条1項5号

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

刑事上罰すべき他人の行為によつてなされた裁判上の自白の効力

裁判要旨

刑事上罰すべき他人の行為(詐欺)によつて裁判上の自白がなされた場合、右自白者が、これを理由としてその無効、取消を主張した以上、裁判上の自白の効力は認むべきではない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

約束手形金請求訴訟である。上告人の答弁書には自白にあたる記載があり、この答弁書は陳述したものとみなされていた。上告人は原審(札幌高裁)で準備書面を提出し、昭和30年2月21日の口頭弁論で陳述した。その内容は、この答弁書記載の自白は、Dが訴外Eの刑法246条2項に当たる詐欺行為によってしたものであるから無効であり、少なくとも取り消しうる、というものであった。

ところが原判決は、事実摘示にこの主張を記載せず、判文全体をみてもこの点について判断していなかった。上告人は、判断遺脱などを理由に上告した。

争点

  • 刑事上罰すべき他人の行為(詐欺)によってされた裁判上の自白に、自白の拘束力(効力)が認められるか
  • 自白者がその無効・取消しを主張した場合に、裁判所がその主張を判断しないことは違法か

判旨

破棄差戻し(裁判官全員一致)。

  • 規範:自白が他人の「刑法246条2項に該当する詐欺行為」によってされたという主張は、旧民訴法420条1項5号(現338条1項5号)の再審事由を主張するものである。
  • 効果:証拠上その主張事実が認められれば、裁判所はその自白の効力を認めるべきでない。
  • 結論:原判決はこの主張について判断しておらず、判断遺脱の違法がある。

答案では「刑事上罰すべき他人の行為により自白をするに至った場合には、再審事由(338条1項5号)の趣旨に照らし、自白者がその無効・取消しを主張する限り、自白の効力(拘束力)は認められず、撤回が許される」と書けばよい。

判決文から

「右訴外人の「刑法二四六条二項に該当する詐欺行為」によりて自白するに至つた旨の主張は民訴四二〇条一項五号の事由を主張するものであると認められる」

自白の効力否定の根拠を再審事由に求めた部分

「もし、証拠上右主張事実が肯認されるならば、原審としては本件自白の効力を認むべきでなかつたものといわねばならぬ。」

詐欺の事実が認められれば自白の効力が否定されるとの規範

「原判決は上告人の右主張について判断遺脱の違法があり破棄を免れない。」

破棄の直接の理由が判断遺脱である点

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。