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最判昭和32年6月25日

申出当事者が予納しなくても相手方が予納すれば証人尋問はでき、尋問終了後はその申出を撤回できないとした判例

民事訴訟法証人・当事者尋問本試験で 2 問(短答 1・論文 1)

出題:司法R2・予備R6

裁判所
最高裁判所第三小法廷
事件番号
昭和30(オ)883 契約保証金返還等請求
裁判
判決・棄却
判例集
民集 第11巻6号1143頁
参照法条
民訴法106条,民訴法275条

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

一 証人尋問の申出をした当事者が費用を予納しなかつた場合と相手方の予納。 二 証人尋問の申出は尋問終了後に撤回し得るか。

裁判要旨

一 証人尋問の申出をした当事者が費用を予納しなかつた場合に、相手方が予納したときは、裁判所は右証人尋問の手続を採り得る。 二 証人尋問の申出は、その尋問が終了した後は撤回することを得ない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

契約保証金返還等請求事件である。原審(大阪高裁)では、上告人が申請した証人の尋問について、上告人は費用を予納せず、相手方が予納した。原審はこの証人を尋問し、その証言を事実認定の証拠に採った。上告人は尋問が終わった後に、その証人尋問の申請を撤回した。
上告人は上告し、相手方の予納で尋問を実施したこと、当事者が在廷しない期日に尋問したこと、尋問終了後に申請を撤回したのに証言を証拠に採ったことなどは違法だと主張した(違憲の主張も含む)。
あわせて、上告人は甲3号証の成立も争った。上告人は一審以来その成立を認めていたが、原審に提出した準備書面には成立を争う旨を記載していた。ただしこの準備書面は口頭弁論で陳述されていない。上告人は本人尋問での供述も根拠に、成立に争いがあると主張した。

争点

  • 証人尋問の申出をした当事者が費用を予納しない場合に、相手方が予納すれば裁判所は尋問を実施できるか
  • 証人尋問の申出は、尋問終了後に撤回できるか
  • 当事者の一方が適法な呼出を受けながら在廷しない期日に証人尋問ができるか
  • 本人尋問における当事者の供述は、当事者の主張(書証の成立を争う陳述)となるか

判旨

上告棄却。

  • 予納について:証人尋問の申請をした当事者が費用を予納しなくても、相手方が予納したときは、裁判所はその証人尋問の手続を採ることができる。
  • 在廷しない当事者について:当事者の一方が適法に呼出しを受けながら在廷しない場合でも、その期日に証人尋問ができるのは当然である。
  • 撤回について:証人尋問の終了後は、その申請を撤回することができない。したがって、原審が証人を尋問し、その証言を証拠に採ったことに違法はない。
  • 本人尋問の供述について:本人尋問における供述は単なる証拠資料であって、当事者の主張ではない。口頭弁論で陳述されていない準備書面の記載も主張とはならない。よって、甲3号証を成立に争いがないとした原判決は相当である。

判決文から

「証人訊問の申請をした当事者が、その費用を予納しなかつた場合、相手方が予納したときは、裁判所は、右証人訊問の手続を採り得ると解するのが相当である。」

判示事項一の結論部分

「証人訊問終了后は、その申請を撤回することを得ない。」

証拠申出の撤回の時的限界を示した核心

「当事者の一方が適法に呼出を受けながら在廷しない場合においては、当該期日に証人訊問をなし得ることはいうまでもない」

当事者不在廷でも証拠調べ可能とした部分

「本人訊問の供述は、単なる証拠資料であつて、当事者の主張ではない。」

訴訟資料と証拠資料の峻別を示す

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。