最判昭和32年12月13日
第一審で全部勝訴した原告も、相手方の控訴があれば、控訴審で附帯控訴の方式により請求を拡張できるとした判例
出題:司法H23・司法H25・予備H30
- 裁判所
- 最高裁判所第一小法廷
- 事件番号
- 昭和31(オ)910 土地明渡請求
- 裁判
- 判決・棄却
- 判例集
- 民集 第11巻13号2143頁
- 参照法条
- 民訴法232条,民訴法378条,民訴法372条
判示事項・裁判要旨
裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)
判示事項
全部勝訴の原告は控訴審において附帯控訴の方式により請求の拡張をなし得るか
裁判要旨
第一審において全部勝訴の判決を得た原告も、控訴審において、附帯控訴の方式により請求の拡張をなし得るものと解すべきである。
解説
事案
土地の賃貸人である原告(被上告人)が、賃借人である被告(上告人)に対し、土地賃貸借の終了を理由に、土地の明渡しと約定賃料額相当の損害金の支払を求めた。両当事者の間には以前に裁判上の和解が成立しており、本訴はその和解契約の履行を求める性格も持っていた。
原告は、本件土地を含む一帯をビル建築用敷地として使う計画を持っていた。そのため長期の賃貸はできない事情があり、原審はこの賃貸借を借地法9条の一時使用目的のものと認定した。
第一審で全部勝訴した原告に対し、被告が控訴した。原告は控訴審で請求を拡張した。原審はこれを認め、明渡しと損害金の支払を命じた。
被告は上告し、全部勝訴の原告による請求の拡張は許されないことなどを主張した。
争点
- 第一審で全部勝訴した原告は、相手方の控訴に対し、控訴審で附帯控訴の方式により請求を拡張できるか
- 控訴審で被控訴人がした請求の拡張を、附帯控訴とみることができるか
判旨
上告棄却。
規範:第一審で全部勝訴の判決を得た当事者(原告)も、相手方がその判決に控訴した場合には、附帯控訴の方式により請求を拡張できる。
あてはめ:
- 原審で被控訴人がした請求の拡張は、実質的にみれば附帯控訴にほかならない。
- その方式も、附帯控訴および控訴状に関する規定(旧民訴法374条・367条。現行民訴法293条・286条に相当)に反していない。
- よって、請求の拡張は許される。
- 貼用印紙の不足は、上告審で追貼させたため、この点でも欠けるところはない。
判決文から
「第一審において、全部勝訴の判決を得た当事者(原告)も、相手方が該判決に対し控訴した場合、附帯控訴の方式により、その請求の拡張をなし得るものと解すべきである。」
本判決の規範部分。短答で問われるのはこの一文
「本件原審において、被上告人がした所論請求の拡張も、これを実質的に観れば、附帯控訴に外ならいものと解すべきであり」
被控訴人の請求拡張を実質的に附帯控訴とみる点
この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。
