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最決昭和31年8月22日

磁石でパチンコ機から玉を取得する行為は、景品交換が目的でも不法領得の意思があり窃盗罪が成立するとした

刑法詐欺・恐喝罪本試験で 2 問(短答 2・論文 0)

出題:司法H23・予備H23

裁判所
最高裁判所第二小法廷
事件番号
昭和29(あ)3281 窃盗
裁判
決定・棄却
判例集
刑集 第10巻8号1260頁
参照法条
刑法235条,刑法246条

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

磁石を用いてパチンコ機械から玉を取得する所為と窃盗罪の成否

裁判要旨

磁石を用いてパチンコ機械から玉を取る所為は、たとえその目的がパチンコ玉を景品交換の手段とするものであつたとしても、窃盗罪が成立する。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

被告人は、磁石を用いて遊技場のパチンコ機械から玉を取得した。原審(広島高裁松江支部)はこの行為を窃盗罪(刑法235条)にあたるとした。

弁護人は上告し、次のように主張した。

  • 被告人の目的は、パチンコ玉を景品交換の手段とすることにあった。
  • したがって本件はいわゆる使用窃盗にとどまり、窃盗罪は成立しない。

最高裁は、上告趣意は事実誤認・法令違反・量刑不当の主張にすぎず、刑訴法405条の上告理由にあたらないとして上告を棄却した。そのうえで括弧書きにより、窃盗罪の成否について職権で判断を示した。

争点

  • 磁石を用いてパチンコ機械から玉を取得する行為に窃盗罪が成立するか
  • パチンコ玉を景品交換の手段とする目的の場合、使用窃盗として不法領得の意思が否定されるか

判旨

結論:磁石を用いて遊技場のパチンコ機械から玉を取る行為には窃盗罪(刑法235条)が成立する。目的がパチンコ玉を景品交換の手段とすることにあっても同じである。

規範(答案用):磁石によるパチンコ玉の取得は、次の2点を満たす。

  • 占有移転:経営者の意思に基づかずにパチンコ玉の所持を自己に移すもので、窃取にあたる。
  • 不法領得の意思:取得後に玉を再び使用するか、景品と交換するかは行為者の自由である。したがって、玉について自ら所有者としてふるまう意思を表現したものといえる。

以上から、本件は使用窃盗ではなく、パチンコ玉に対する不法領得の意思が認められる。

判決文から

「経営者の意思にもとづかないで、パチンコ玉の所持を自己に移すものであり」

占有者の意思に反する占有移転=窃取の認定部分

「これを再び使用し、あるいは景品と交換すると否とは自由であるからパチンコ玉につきみずから所有者としてふるまう意思を表現したものというべきもので」

景品交換目的でも所有者として振る舞う意思ありとした理由

「所論のようにいわゆる使用窃盗とみるべきではなく、パチンコ玉に対する不法領得の意思が存するものと解するのが相当である」

使用窃盗の主張を排斥し不法領得の意思を肯定した結論

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。