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最判昭和29年8月31日

動産の寄託を受けて一時保管しているにすぎない受寄者は、民法178条の「第三者」に当たらないとした判例

民法物権総論・物権変動事務管理・不当利得本試験で 2 問(短答 1・論文 1)

出題:司法H28・司法R1

裁判所
最高裁判所第三小法廷
事件番号
昭和27(オ)1197 動産引渡請求
裁判
判決・棄却
判例集
民集 第8巻8号1567頁
参照法条
民法178条,民法662条

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

寄託動産の保管者と民法第一七八条

裁判要旨

動産の寄託をうけ一時これを保管しているにすぎない者は民法第一七八条の第三者に該当しない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

上告人は、昭和25年4月、本件動産をDに売り渡し、ただちに引き渡した。そのうえで、Dから寄託を受けて、その動産を保管していた。Dは同年5月、この動産を被上告人に売り渡したが、被上告人への引渡しは行われなかった。

被上告人は、所有権に基づき、保管者である上告人に動産の引渡しを請求した。原審(仙台高裁)は請求を認容した。上告人が上告した。上告理由は判決では別紙とされているが、判決は上告人が民法178条の第三者に当たるかについて判断している。

争点

  • 動産の寄託を受けて一時保管しているにすぎない者(受寄者)は、民法178条の「第三者」に当たるか
  • 引渡しを受けていない動産の譲受人は、受寄者に対して所有権に基づく引渡請求ができるか

判旨

上告棄却。被上告人の引渡請求を認容した原審が維持された。

  • 上告人は、譲渡人Dに代わって一時その物件を保管するにすぎない者である。
  • このような者は、Dから被上告人への譲渡を否認することについて正当の利害関係を有しない。
  • したがって、民法178条の第三者に当たらない。

規範(答案用):民法178条の「第三者」とは、当事者およびその包括承継人以外の者で、引渡しの欠缺を主張する正当の利害関係を有する者をいう。動産の寄託を受け、寄託者に代わって一時保管しているにすぎない受寄者は、正当の利害関係を有しないから、178条の第三者に当たらない。

その結果、譲受人は引渡しを受けていなくても、受寄者に所有権を主張して引渡しを請求できる。

判決文から

「上告人は被上告人に本件物件を譲渡した訴外Dに代つて一時右物件を保管するに過ぎないものであつて、かかる者は右譲渡を否認するに付き正当の利害関係を有するものということは出来ない。」

受寄者の地位と「正当の利害関係」否定の核心部分

「従つて民法一七八条にいう第三者に該当しないと解すべく原判旨は相当であつて論旨は採用することができない。」

178条の第三者該当性を否定した結論

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。