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最判昭和28年10月15日

捜査機関の嘱託を受けた鑑定受託者(刑訴法223条)が作成した鑑定書には、刑訴法321条4項が準用されるとした判例

刑事訴訟法伝聞例外伝聞法則本試験で 2 問(短答 2・論文 0)

出題:予備R2・予備R8

裁判所
最高裁判所第一小法廷
事件番号
昭和28(あ)2482 覚せい剤取締法違反
裁判
判決・棄却
判例集
刑集 第7巻10号1934頁
参照法条
刑訴法223条,刑訴法321条4項,刑訴法321条3項

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

捜査機関の嘱託にもとずき作成された鑑定書に刑訴第三二一条第四項の準用があるか

裁判要旨

捜査機関の嘱託にもとずき作成された鑑定書には、裁判所が命じた鑑定人の作成した書面に関する刑訴第三二一条第四項を準用すべきものである。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

覚せい剤取締法違反被告事件である。原審は東京高等裁判所で、被告人側の控訴を退けた。弁護人は最高裁に上告し、憲法違反を主張した。

最高裁は、この上告趣意について、実質は単なる訴訟法違反の主張であり、適法な上告理由に当たらないとして上告を棄却した。そのうえで括弧書きにより、次の3点について判断を付け加えた。

  • 原判決が控訴趣意書を引用した方法が、刑訴規則246条に違反しないか
  • 検察官が控訴棄却を求めたことが、同条にいう「重要な答弁」に当たるか
  • 捜査機関の嘱託に基づいて作成された鑑定書の証拠能力を、どの規定で判断するか

事件で問題となった鑑定書の具体的な内容は、判決文には示されていない。

争点

  • 捜査機関の嘱託に基づき鑑定受託者(刑訴法223条1項)が作成した鑑定書に、裁判所が命じた鑑定人の作成した書面に関する刑訴法321条4項が準用されるか
  • 控訴審判決が控訴趣意書を引用することが、刑訴規則246条に違反するか(付随的論点)
  • 検察官の控訴棄却の求めが、刑訴規則246条にいう「重要な答弁」に当たるか(付随的論点)

判旨

結論は上告棄却である(刑訴法408条、全員一致)。

規範: 捜査機関の嘱託に基づく鑑定書(刑訴法223条)には、裁判所が命じた鑑定人の作成した書面に関する刑訴法321条4項を準用すべきである。

答案では、次のように書ける。

  • 鑑定受託者作成の鑑定書は、321条4項を準用する。
  • したがって、作成者が公判期日に証人として尋問を受け、その書面が真正に作成されたものであることを供述したとき(同条3項の要件)、伝聞例外として証拠能力が認められる。

あわせて次の判断も示された。

  • 控訴趣意書を引用する原判決の記載は、刑訴規則246条の要請を充たす。
  • 検察官が控訴棄却を求めたことは、同条の「重要な答弁」に当たらない。

判決文から

「捜査機関の嘱託に基く鑑定書(刑訴二二三条)には、裁判所が命じた鑑定人の作成した書面に関する刑訴三二一条四項を準用すべきものである。」

鑑定受託者作成の鑑定書への321条4項準用を示した核心部分

「弁護人小沢茂の上告趣意は憲法違反をいうが、その実質は単なる訴訟法違反の主張であつて、適法な上告理由に該当しない。」

準用の判示が上告理由への応答ではなく括弧書きの判断である点

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。