SaySayLaw

最判昭和25年11月9日

当選の効力を定める手続では、無資格者や代理投票者の無効投票でも、誰に投票したかを取り調べてはならないとした。

憲法参政権・国務請求権構成要件該当性・因果関係生命・身体に対する罪本試験で 3 問(短答 3・論文 0)

出題:司法H26・司法R4・予備R4

裁判所
最高裁判所第一小法廷
事件番号
昭和23(オ)123 無効取消当選確認及び町会議員選挙無効確認
裁判
判決・棄却
判例集
民集 第4巻11号523頁
参照法条
地方自治法37条,地方自治法73条,地方自治法(昭25・3・15改正以前)66条,地方自治法(昭25・3・15改正以前)55条,衆議院議員選挙法39条,衆議院議員選挙法116条2項

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

一 選挙権のない者のした投票と投票の秘密 二 無資格者その他による投票があつた場合の当選人決定の方法

裁判要旨

一 選挙権のない者又はいわゆる代理投票をした者の投票についても、その投票が何人に対してなされたかは、議員の当選の効力を定める手続において取り調べてはならない。 二 無資格者その他による帰属不明の無効投票が他の有効投票中に混入されたときは、それから無効投票を各当選者の得票から差し引いてみて最高位落選者より下位となる者は、これを当選者と決定することができない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

a町の町会議員選挙について、当選の効力と選挙の効力が争われた事件である。原審(仙台高裁)は次の事実を認定した。

  • I・Jは同町に住居がなく選挙権がないのに投票した。
  • E・F・G・Hは他人に代筆させて投票した(いわゆる代理投票)。

原審は、これらの無効投票が誰に投じられたかを確定しなかった。そのうえで、帰属不明の無効投票を各当選者の得票から差し引き、最高位落選者より下位となる者の当選を無効と判断した。

これに対し上告人A1は、無効投票の投票先を確定しなかったことや当選人決定の方法が違法であると主張して上告した。上告人宮城県選挙管理委員会も、代筆の事実認定や「住居」の意義などを争って上告した。

争点

  • 選挙権のない者・代理投票者の無効投票について、当選の効力を定める手続でその投票先を取り調べることができるか(投票の秘密)
  • 帰属不明の無効投票が有効投票に混入した場合、当選人をどう決定すべきか

判旨

上告棄却。

  • 規範1(投票の秘密):選挙権のない者またはいわゆる代理投票をした者の投票であっても、その投票が誰に対してなされたかは、議員の当選の効力を定める手続において取り調べてはならない。したがって、原審が無効投票の投票先を確定しなかったことは違法ではない。
  • 規範2(当選人決定の方法):無資格者その他による帰属不明の無効投票が他の有効投票に混入したときは、その無効投票の全数を各当選者の得票からそれぞれ差し引いてみる。その結果、最高位落選者より下位となる者は当選者と決定できず、その当選は無効となる。
  • 宮城県選管の上告理由(証拠調べの範囲、住居の意義)もいずれも排斥された。

判決文から

「選挙権のない者又はいわゆる代理投票をした者の投票についても、その投票が何人に対しなされたかは、議員の当選の効力を定める手続において、取り調べてはならない」

無効投票にも投票の秘密が及ぶとした核心部分

「無資格者その他による帰属不明の無効投票が他の有効投票中に混入されたときは、それら無効投票を各当選者の得票から差引いて見て、最高位落選者より下位となる者は、これを当選者と決定することができず」

投票先を調べない代わりの当選人決定方法

「これら投票の秘密に関する保障は、正当な選挙権者の正当な投票に対する保障であつて、選挙権のない者又は不正投票者を保護するものでない」

反対意見の核心。多数意見との対立点

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。