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替え玉受験事件

最決平成6年11月29日

入学選抜試験の答案は、刑法159条1項の「事実証明に関する文書」に当たるとした決定である。

刑法文書偽造罪本試験で 3 問(短答 3・論文 0)

出題:司法R2・司法R6・予備R2

裁判所
最高裁判所第三小法廷
事件番号
平成5(あ)498 有印私文書偽造、同行使
裁判
決定・棄却
判例集
刑集 第48巻7号453頁
参照法条
刑法159条1項

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

入学選抜試験の答案と刑法一五九条一項にいう事実証明に関する文書

裁判要旨

入学選抜試験の答案は、刑法一五九条一項にいう事実証明に関する文書に当たる。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

大学の入学選抜試験で、他人になりすまして答案を作成した、いわゆる替え玉受験の事案である。被告人は有印私文書偽造・同行使罪で起訴された。原審(東京高裁)は、本件答案が刑法159条1項の「事実証明に関する文書」に当たるとして、同罪の成立を認めた。

弁護人は上告し、憲法14条1項、31条、37条1項違反などを主張した。最高裁第三小法廷は、これらはいずれも実質において量刑不当、単なる法令違反、事実誤認の主張であり、刑訴法405条の上告理由に当たらないとして上告を棄却した。そのうえで「なお」書きの職権判断として、答案の文書性について判断を示した。

争点

  • 入学選抜試験の答案は、刑法159条1項にいう「事実証明に関する文書」に当たるか

判旨

結論:入学選抜試験の答案は、刑法159条1項の「事実証明に関する文書」に当たる。答案を事実証明に関する文書とした原判断は正当である(上告棄却)。

規範:「事実証明に関する文書」とは、「社会生活に交渉を有する事項」を証明する文書をいう(最決昭和33年9月16日を参照)。

あてはめ:答案は、それ自体では学力を明らかにしない。しかし、次の流れで合否と入学許可の基礎となる。

  • 答案が採点される
  • 採点結果が志願者の学力を示す資料となる
  • それを基に合否が判定される
  • 合格者が入学を許可される

したがって答案は志願者の学力の証明に関するものであり、社会生活に交渉を有する事項を証明する文書に当たる。

判決文から

「それ自体で志願者の学力が明らかになるものではないが、それが採点されて、その結果が志願者学力を示す資料となり、これを基に合否の判定が行われ」

答案単体ではなく、採点・合否判定の過程に着目した点

「志願者の学力の証明に関するものであって、「社会生活に交渉を有する事項」を証明する文書」

昭和33年決定の規範を答案に当てはめた結論部分

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。