最判平成2年9月27日
共同相続人全員の合意があれば、成立済みの遺産分割協議を合意解除して再分割協議ができるとした判例
出題:司法H28・予備H28
- 裁判所
- 最高裁判所第一小法廷
- 事件番号
- 昭和63(オ)115 土地所有権移転登記抹消登記手続
- 裁判
- 判決・棄却
- 判例集
- 民集 第44巻6号995頁
- 参照法条
- 民法545条,民法907条,民法909条
判示事項・裁判要旨
裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)
判示事項
遺産分割協議と合意解除及び再分割協議の可否
裁判要旨
共同相続人は、既に成立している遺産分割協議につき、その全部又は一部を全員の合意により解除した上、改めて分割協議を成立させることができる。
解説
事案
土地所有権移転登記の抹消登記手続を求めた訴訟である。上告人は、いったん成立した遺産分割協議について、その後に「遺産分割協議の修正」があったと主張した。
原審(札幌高裁)は、成立済みの遺産分割協議の修正はそもそも許されないとして、この主張自体を失当とした。あわせて、上告人の主張する事実を認めるに足りる証拠はないとも判断し、上告人の右主張を排斥した。
上告人は、遺産分割協議の修正を許さないとした原審の判断は誤りであるなどとして上告した。
争点
- 既に成立した遺産分割協議を、共同相続人全員の合意によって解除し、改めて遺産分割協議をすることができるか(民法907条、909条、545条)
判旨
結論:上告棄却。ただし、原審の法令解釈の誤りは指摘した。
規範:共同相続人の全員が、既に成立している遺産分割協議の全部又は一部を合意により解除し、改めて遺産分割協議をすることは、法律上当然には妨げられない。
- 上告人が主張する「遺産分割協議の修正」は、共同相続人全員による合意解除と再分割協議を指すものと解される。
- これを許されないとして主張自体を失当とした原判決は、法令の解釈を誤っている。
- もっとも、原判決は「主張事実を認めるに足りる証拠がない」とも判断しており、この認定は是認できる。そのため結論に影響はなく、上告は棄却された。
判決文から
「共同相続人の全員が、既に成立している遺産分割協議の全部又は一部を合意により解除した上、改めて遺産分割協議をすることは、法律上、当然には妨げられるものではなく」
判旨の規範部分。「全員」「合意」が要件
「原判決がこれを許されないものとして右主張自体を失当とした点は、法令の解釈を誤ったものといわざるを得ない。」
再分割を否定した原審の解釈を明確に誤りとした
この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。
