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伝習館高校事件

最判平成2年1月18日

高校学習指導要領の法規性と、学校教育法上の高校教科書使用義務を認め、前者は憲法23条・26条に、後者は憲法26条・教育基本法10条に違反しないとした判決

憲法社会権(生存権・教育・労働)学問の自由行政立法・行政計画本試験で 4 問(短答 3・論文 1)

出題:司法H25・司法H27・司法R4・予備R8

裁判所
最高裁判所第一小法廷
事件番号
昭和59(行ツ)45 行政処分取消
裁判
判決・棄却
判例集
集民 第159号1頁
参照法条
学校教育法施行規則57条の2,高等学校学習指導要領(昭和35年文部省告示第94号),学校教育法21条,学校教育法51条

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

一 高等学校学習指導要領(昭和三五年文部省告示第九四号)の性質 二 学校教育法五一条により高等学校に準用される同法二一条の法意

裁判要旨

一 高等学校学習指導要領(昭和三五年文部省告示第九四号)は、法規としての性質を有する。 二 学校教育法五一条により高等学校に準用される同法二一条は、高等学校における教科書使用義務を定めたものである。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

上告人は高等学校の教諭である。昭和43年度・44年度の倫理社会の授業について教科書使用義務に違反したなどとされ、行政処分を受けたため、その取消しを求めて訴えを提起した(事件名「行政処分取消」)。原審の福岡高裁は、次の3点を判断し、上告人の請求を認めなかった。

  • 高等学校学習指導要領(昭和35年文部省告示第94号)は法規としての性質を有する。
  • 学校教育法51条により高等学校に準用される同法21条は、高等学校における教科書使用義務を定めたものである。
  • 上告人は上記の授業でこの義務に違反した。

上告人は上告し、次のように主張した。

  • 第一:学習指導要領を法規と解することは憲法23条・26条に違反する。
  • 第二:教科書使用義務を認めることは憲法26条・教育基本法10条に違反し、義務違反の認定も誤りである。
  • 第三ないし第五:原審の事実認定を争う。

最高裁第一小法廷は上告を棄却した。

争点

  • 高等学校学習指導要領(昭和35年文部省告示第94号)は法規としての性質を有するか、そう解することは憲法23条・26条に違反しないか
  • 学校教育法51条により高等学校に準用される同法21条は教科書使用義務を定めたものか、そう解することは憲法26条・教育基本法10条に違反しないか
  • 上告人の倫理社会の授業が教科書使用義務に違反したといえるか

判旨

上告棄却(裁判官全員一致)。

  • 学習指導要領の性質:高等学校学習指導要領(昭和35年文部省告示第94号)は法規としての性質を有する。告示という形式であっても法規性が認められる。そう解しても憲法23条・26条に違反しないことは、旭川学テ事件大法廷判決(最大判昭和51年5月21日)の趣旨とするところである。
  • 教科書使用義務:学校教育法51条により高等学校に準用される同法21条は、高等学校における教科書使用義務を定めたものである。そう解しても憲法26条・教育基本法10条に違反しないことは、同大法廷判決の趣旨に照らして明らかである。
  • あてはめ:原審が適法に確定した事実関係の下で、上告人は昭和43・44年度の倫理社会の授業において教科書使用義務に違反した。

判決文から

「高等学校学習指導要領(昭和三五年文部省告示第九四号)は法規としての性質を有するとした原審の判断は、正当として是認することができ」

学習指導要領の法規性を認めた中核部分

「右学習指導要領の性質をそのように解することが憲法二三条、二六条に違反するものでないことは、最高裁昭和四三年(あ)第一六一四号同五一年五月二一日大法廷判決(刑集三〇巻五号六一五頁)の趣旨とするところである」

合憲性の根拠を旭川学テ判決の趣旨に求めた

「学校教育法五一条により高等学校に準用される同法二一条が高等学校における教科書使用義務を定めたものであるとした原審の判断は、正当として是認することができ」

高校における教科書使用義務を肯定

「右規定をそのように解することが憲法二六条、教育基本法一〇条に違反するものでないことは、前記最高裁判決の趣旨に徴して明らかである」

教科書使用義務の合憲性も旭川学テに依拠

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。