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最判平成14年11月5日

自己を被保険者とする生命保険の死亡保険金受取人の変更は、遺留分減殺の対象となる遺贈・贈与に当たらず、これに準ずるものでもない

民法相続本試験で 2 問(短答 2・論文 0)

出題:司法H29・予備H29

裁判所
最高裁判所第一小法廷
事件番号
平成11(受)1136 死亡保険金支払請求権確認請求事件
裁判
判決・棄却
判例集
民集 第56巻8号2069頁
参照法条
民法1031条,商法675条1項

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

自己を被保険者とする生命保険契約の契約者が死亡保険金の受取人を変更する行為と民法1031条に規定する遺贈又は贈与

裁判要旨

自己を被保険者とする生命保険契約の契約者が死亡保険金の受取人を変更する行為は,民法1031条に規定する遺贈又は贈与に当たるものではなく,これに準ずるものということもできない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

自己を被保険者とする生命保険契約を結んでいた保険契約者が、死亡保険金の受取人を変更した。その後、死亡保険金請求権をめぐって死亡保険金支払請求権確認請求訴訟が起こされた。

上告人らは予備的請求として、受取人変更行為は民法1031条(平成30年改正前。以下同じ)にいう遺贈または贈与に当たり、少なくともこれに準ずるから遺留分減殺の対象になると主張した。

原審(福岡高裁)は、受取人変更行為は遺贈・贈与に当たらず、これに準ずるものでもないとして、予備的請求を棄却すべきものとした。上告人らが上告受理申立てをした。

争点

  • 自己を被保険者とする生命保険契約の契約者が死亡保険金の受取人を変更する行為は、民法1031条の「遺贈又は贈与」に当たるか
  • 当たらないとしても、これに準ずるものとして遺留分減殺の対象となるか

判旨

上告棄却。

規範:自己を被保険者とする生命保険契約の契約者が死亡保険金の受取人を変更する行為は、民法1031条に規定する遺贈又は贈与に当たらず、これに準ずるものということもできない。

理由の柱は次の2つである。

  • 死亡保険金請求権は受取人の固有の権利であり、相続財産を構成しない。
  • 実質的にみても、保険契約者または被保険者の財産に属していたとはいえない。

したがって、受取人変更によって新受取人が取得した死亡保険金請求権について、遺留分権利者は減殺請求をすることができない。これと同旨の見解で予備的請求を棄却すべきものとした原審の判断は正当である。

判決文から

「自己を被保険者とする生命保険契約の契約者が死亡保険金の受取人を変更する行為は,民法1031条に規定する遺贈又は贈与に当たるものではなく,これに準ずるものということもできない」

結論部分。「準ずる」ことまで否定した点が重要

「死亡保険金請求権は,指定された保険金受取人が自己の固有の権利として取得するのであって,保険契約者又は被保険者から承継取得するものではなく,これらの者の相続財産を構成するものではない」

形式面の理由。昭和40年判決を引く固有権構成

「死亡保険金請求権は,被保険者の死亡時に初めて発生するものであり,保険契約者の払い込んだ保険料と等価の関係に立つものではなく,被保険者の稼働能力に代わる給付でもない」

実質面の理由。財産の実質的帰属も否定

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。