司法書士法事件
司法書士等以外の者による登記手続代理等を禁止・処罰する司法書士法の規定は憲法22条1項に違反しないとした判例
出題:司法H26
- 裁判所
- 最高裁判所第三小法廷
- 事件番号
- 平成9(あ)613 司法書士法違反被告事件
- 裁判
- 判決・棄却
- 判例集
- 刑集 第54巻2号1頁
- 参照法条
- 司法書士法2条1項1号,司法書士法2条1項2号,司法書士法19条1項,司法書士法25条1項,憲法22条1項,行政書士法(平成9年法律第84号による改正前のもの)1条,行政書士法(平成9年法律第84号による改正前のもの)1条の2,刑法(平成7年法律第91号による改正前のもの)35条
判示事項・裁判要旨
裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)
判示事項
一 司法書士法一九条一項、二五条一項と憲法二二条一項 二 行政書士が業として登記申請手続について代理することと司法書士法一九条一項
裁判要旨
一 司法書士及び公共嘱託登記司法書士協会以外の者が他人の嘱託を受けて登記に関する手続について代理する業務及び登記申請書類を作成する業務を行うことを禁止し、これに違反した者を処罰する司法書士法一九条一項、二五条一項は、憲法二二条一項に違反しない。 二 行政書士が業として登記申請手続について代理することは、司法書士法一九条一項に違反する。
解説
事案
行政書士である被告人が、業として、他人の登記申請手続について代理人として申請を行った。この行為が、司法書士及び公共嘱託登記司法書士協会以外の者による登記手続の代理業務等を禁止する司法書士法19条1項に違反するとして、同法25条1項により起訴された。原審の仙台高裁は、本件各行為は同法19条1項に違反すると判断した。
被告人側は上告し、主に次の2点を主張した。
- 司法書士法19条1項・25条1項は職業選択の自由を保障する憲法22条1項に違反する。
- 本件行為は行政書士の正当な業務に付随する行為であり、違法ではない(参照法条に当時の行政書士法1条・1条の2、刑法35条が挙げられている)。
最高裁第三小法廷は上告を棄却した。
争点
- 司法書士及び公共嘱託登記司法書士協会以外の者による登記手続代理・登記申請書類作成業務を禁止し、違反者を処罰する司法書士法19条1項・25条1項は、憲法22条1項に違反するか
- 行政書士が業として登記申請手続を代理することは、行政書士の正当な業務に付随する行為として許されるか(司法書士法19条1項違反となるか)
判旨
結論1(合憲性)
司法書士法19条1項・25条1項は憲法22条1項に違反しない。
これらの規定は、登記制度が国民の権利義務等社会生活上の利益に重大な影響を及ぼすものであることなどにかんがみ、次の内容を定めたものである。
- 法律に別段の定めがある場合を除き、司法書士及び公共嘱託登記司法書士協会以外の者が、他人の嘱託を受けて、登記手続の代理業務・登記申請書類作成業務を行うことを禁止する。
- これに違反した者を処罰する。
この規制は公共の福祉に合致した合理的なものであり、そのことは最大判昭和34年7月8日・最大判昭和50年4月30日の趣旨に照らして明らかである。
結論2(行政書士の登記代理)
行政書士が代理人として登記申請手続をすることは、行政書士の正当な業務に付随する行為に当たらない。したがって、行政書士が業として登記申請手続を代理すれば司法書士法19条1項に違反する。
判決文から
「登記制度が国民の権利義務等社会生活上の利益に重大な影響を及ぼすものであることなどにかんがみ」
規制の根拠(登記制度の重要性)を示す部分
「右規制が公共の福祉に合致した合理的なもので憲法二二条一項に違反するものでないことは、当裁判所の判例」
合憲判断の結論部分と、先例への依拠
「行政書士が代理人として登記申請手続をすることは、行政書士の正当な業務に付随する行為に当たらない」
行政書士の業務範囲と違法性を判断した部分
この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。
