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公衆浴場法事件判決(公衆浴場距離制限事件・平成元年3月判決)

最判平成元年3月7日

公衆浴場の適正配置規制は、衛生確保に加えて既存業者の経営安定による浴場確保も目的とし、憲法22条1項に違反しないとした。

憲法経済的自由(職業選択・財産権)本試験で 2 問(短答 1・論文 1)

出題:司法H22・司法R2

裁判所
最高裁判所第三小法廷
事件番号
昭和60(行ツ)197 営業不許可処分取消請求事件
裁判
判決・棄却
判例集
集民 第156号299頁
参照法条
憲法22条1項,公衆浴場法2条2項,大阪府公衆浴場法施行条例2条

判示事項・裁判要旨

裁判所ウェブサイトの判例情報より(原文のまま)

判示事項

公衆浴場法二条二項及び大阪府公衆浴場法施行条例二条と憲法二二条一項

裁判要旨

公衆浴場法二条二項及び大阪府公衆浴場法施行条例二条は、憲法二二条一項に違反しない。

判決全文(裁判所ウェブサイト)

解説

事案

上告人は、大阪府で公衆浴場の営業許可を求めたが、不許可処分を受けた。そこで、その取消しを求めて行政訴訟を起こした(営業不許可処分取消請求事件)。

  • 根拠となった規定は、公衆浴場法2条2項と大阪府公衆浴場法施行条例2条である。法2条2項は、浴場の設置場所が配置の適正を欠くときは許可を与えないことができるとし、配置の基準は条例で定めるとしている。
  • 上告人は、原審の大阪高裁で敗訴した。
  • そこで上告理由として、法2条2項と本件条例2条による適正配置規制(距離制限)は職業選択の自由を侵害し、憲法22条1項に違反すると主張した。
  • 最高裁第三小法廷は、裁判官全員一致で上告を棄却した。

争点

  • 公衆浴場法2条2項・大阪府公衆浴場法施行条例2条による適正配置規制が憲法22条1項に違反するか
  • 適正配置規制の目的は何か(国民保健・環境衛生の確保に限られるか、既存業者の経営安定も含むか)

判旨

結論:法2条2項と大阪府公衆浴場法施行条例2条は、憲法22条1項に違反しない。上告は棄却。

規範(目的の捉え方):適正配置規制の目的は次の二つである。

  • 国民保健と環境衛生の確保
  • 既存公衆浴場業者の経営の安定を図ることによって、自家風呂を持たない国民にとって必要不可欠な厚生施設である公衆浴場そのものを確保すること

二つ目の目的を認める根拠として、本判決は次の事情を挙げる。

  • 公衆浴場は日常生活に不可欠な厚生施設である
  • 入浴料金が物価統制令で低額に統制されている
  • 利用者が地域的に限定され、企業としての弾力性に乏しい
  • 自家風呂の普及で経営が困難になっている

手段の評価:適正配置規制は、これらの目的を達成するための「必要かつ合理的な範囲内の手段」である。

そのうえで、最大判昭和30年1月26日に従い合憲とした。

判決文から

「法二条二項による適正配置規制の目的は、国民保健及び環境衛生の確保にあるとともに」

従来の衛生目的を維持しつつ目的を追加する構造

「既存公衆浴場業者の経営の安定を図ることにより、自家風呂を持たない国民にとつて必要不可欠な厚生施設である公衆浴場自体を確保しようとすることも、その目的としているものと解される」

経営安定という社会経済政策的目的を正面から認めた

「前記適正配置規制は右目的を達成するための必要かつ合理的な範囲内の手段と考えられる」

手段審査の言い回し。明白性の原則の文言ではない

この解説は AI が作成しています。判決全文に基づいて書き、別の AI が全文と照合して確認していますが、誤りが残っている可能性があります。 判決文の引用は全文と一字一句照合したものだけを載せています。大事な点は判決全文で確かめてください。